#breakfree2016が未来への希望となることを確信できる理由
Duncan Meisel
この5月、Break Free 2016(脱化石燃料アクション)が世界中で行われ、何万人もの人々が再生可能エネルギー100%の社会実現を目指し、イベントに参加しました。世界6大陸で展開されたBreak Freeのアクションは、危険な気候変動を回避するために、化石燃料依存から再生可能エネルギー社会へスピーディーに移行する必要性を訴えました。 この歴史的な動きが、将来の希望だと確信できる10個の理由をご紹介します。…
【アクション案内】G7議長国・日本はパリ協定の実践をリードすべき 石炭火力発電所への投融資を止め、再エネ推進を!
今月のG7伊勢志摩サミットに向けて、日本は残念ながらパリ協定で明確にされた世界の脱炭素化への流れとは逆行する方向に進んでいます。特に目立つ動きは国内での石炭発電所の新規計画、そして日本政府や銀行が海外の石炭関連プロジェクトに流す巨額な投資です。
このような状況をうけ、国内外の環境団体と連携し、日本の石炭発電所への支援の停止を求めるアクション「No More!石炭投資アクション」を企画しています。このアクションの呼びかけを共有させて頂きます。
【G7財務大臣会合直前 財務省・JBIC前等アクションのご案内】
G7議長国・日本はパリ協定の実践をリードすべき
石炭火力発電所への投融資を止め、再エネ推進を!
2016年5月17日
今年のG7伊勢志摩サミットの議長国として、そして地球温暖化対策の新たな国際的枠組み「パリ協定」の署名国として、日本は国際社会に必要とされている脱炭素社会の実現に向けた政策に真剣に取り組む責任があります。しかし、日本は最も温室効果ガス排出量が多い石炭火力発電所の新規建設49件を国内で計画しています。また、これまでにも日本の政府や民間の金融機関は海外における石炭火力発電プロジェクトに巨額の資金を投じ、現地で多くの人権侵害や環境破壊を引き起こしてきましたが、欧米各国や多くの金融機関が気候変動対策として海外での石炭関連プロジェクトに対する融資規制に動く中でも、日本政府は、まだ石炭火力技術の輸出を推進しようとしています。
このような状況を受け、G7財務大臣会合、そしてG7首脳会議に「持続可能な未来のため、現在新たに計画されている石炭関連プロジェクトへの投融資を直ちに中止し、 再生可能エネルギーに転換していく」というメッセージをしっかりと届けるため、下記のとおり、「No More! 石炭投資アクション」を行います。
また、G7財務大臣会合(5月20日)直前である5月19日の各アクション後には、日本政府に化石燃料への投融資停止をG7で公約するよう求める国際要請書(添付資料を参照。現在、国内外の市民団体から署名を募集中。)を財務省、および、国際協力銀行(JBIC)に提出する予定です。G7首脳会議前に開かれる、国際エネルギー機構(IEA)の高効率石炭技術ワークショップ会場アクション(5月23日)では日本が推進しようとしている「安くて」「クリーン」な石炭火力発技術の矛盾を指摘するメッセージを来場者に訴えます。この機会にぜひ、ご取材ください。
第一回目
- 日時:5月19日(木) 9:00~9:30
- 場所:財務省・正門前(最寄駅:東京メトロ 霞ヶ関)
※ アメリカ、インドネシア、インドなどの海外NGO数名も参加
※ 9:30以降に、財務省・建物内で国際要請書提出(予定)
第二回目
- 日時:5月19日(木)12:20~12:50
- 場所:国際協力銀行(JBIC)前(最寄駅:東京メトロ 竹橋)
※ JBICが融資検討中のインドネシア・バタン石炭火力発電プロジェクト、インド・ダリパリ石炭火力発電プロジェクトの問題に取り組む現地NGOも「融資STOP」を呼びかける予定
※ 13:00以降に、JBIC・建物内で 国際要請書提出
第三回目
- 日時:5月23日(月)9:30~
- 場所:TEPIA イベントホール&会議室(最寄駅:東京メトロ外苑前駅)
※ …
【ボランティアブログ】「本物に触れてみて」… by ゆうか
みなさんにボランティアスタッフのゆうかが書いたブログを紹介します。
素晴らしいメッセージなので、ぜひ最後までお読みになってください!
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みなさんこんにちわ!
3月からボランティアスタッフとして活動しているゆうかです。
5/11(水)、日本の大学で初となる350.orgイベント「ダイベストメントって何?~大学編~」を開催しました!
会場となったのは、350.orgJapanのフィールドオーガナイザー清水イアンの母校となる、国際基督教大学 (ICU)!
ICUでは、「E-weeks」と呼ばれる環境意識月間という期間があり、学生主体の様々なイベントが開催されます。
私たちのイベントでは、日本ではまだほとんど知られていないダイベストメントについてプレゼンを行い、その後には実際にダイベストメント運動をしている方3名をゲストにSkypeをしました。
そのゲストというのが、超豪華なんですよ。アメリカの超名門!スタンフォード大学の学生EmilyとJoseph、さらにオーストラリアの350.orgのRay。この3人と会場のみんなでSkype Talk ★
Skypeが繋がり3人の声が聞こえると、会場からは歓声が起こりました。
(本当に遠く離れた海の向こうと会話ができる、技術の進歩はすごいな〜と実感した瞬間でした。笑)
さっそく軽い自己紹介から始まりました。
そこで驚き!実は Emily は日本に住んでたり、Josephは日本へ留学していたらしく日本語がペラペラ。さらに Ray はオーストラリア育ちだけど、大阪生まれ!なのでセッションは日本語と英語で行いました。みんなまじで日本語うまい。
*最初のプレゼンの様子*
Skype Talkでは、
- なぜダイベストメント運動をしているのか
- 今までどのようにダイベストメントに関わるアクションをしてきたのか
- 質疑応答
を中心に話しました。
≪スタンフォード大学のEmilyとJoseph≫
EmilyとJosephは大学でダイベストメント運動をしているチームと直前までミーティングがあったようで、そこでスタンフォードを石油・ガス・タールサンドからもダイベストさせるために、「もっとアクションのレベルを上げよう!」と話していたらしいです。(ちなみに、2014年にはダイベストメント運動の効果があって、スタンフォードは石炭からダイベストメントしています!)とても楽しそうに語るEmilyでしたが、スクリーンを介してすら莫大なエネルギーを感じました。
Joseph は今大盛り上がりを見せている 「Fossil Free Stanford」(スタンフォードのダイベストメント運動をリードしているチーム) …
未来の選択:セヴァン・スズキと過ごした時間
5月8日の母の日、みなさんはどのように過ごしましたか?
350 Japanチームは明治学院大学で、「セヴァン・スズキのBe the Change ツアー@ 東京〜ミライノセンタク〜」をナマケモノクラブとの共催で開催しました!
1992年に12歳の若さでブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された地球環境サミットに「Environmental Childrens’ Organization」の代表として参加し、今でも語り継がれる「伝説のスピーチ」を披露したことでセヴァンさんは一躍有名となりました。現在も「環境文化活動家」として積極的に活動を続ける傍2児の母親でもある彼女からどんな話しを聞けるのか、イベントが始まる前からとても楽しみでした!
≪イベント当日もセヴァンの伝説のスピーチが上映されました。≫
第一部のスピーチの中では、セヴァンは環境活動と共に歩んだ人生や、環境活動に対する自らの考えについて語っていました。1時間に及んだお話しの中で、彼女は何事についても自分で「知ること」、そしてそれに対して自分で「選択する」ことの大切さを何度も訴えていました。
今やインターネットで世界が繋がっているため、同じ思想の仲間や賛同者を見つけることや気候変動や原発問題など、地球が抱えるあらゆる問題について情報を得やすい時代になりました。
地球の環境において、セヴァンは私たちが今「選択すること」が未来世代に大いに影響を与えるからこそ、私たち自身が自ら「Be the Change」、つまり変化を導かなければならないと強く呼びかけていました。12歳でリオでスピーチをした当時は、自分の将来への不安を訴えれば、世界のリーダーたちが不安の原因となる問題を解決しくれると思っていたことを振り返っていました。「大人になり、そして二人の子どもを持つ今、自分が動かなければ何も始まらない。自分は子どもたちのために活動をし続けている。」と話す彼女はとてもしっかりと足を据えていて、眩しかったです。
日本での「ダイベストメント」キャンペーンについても多大な期待を寄せてくれました。ダイベストメントは、お金の流れを変えることでより良い未来を構築できる手段として、個人レベルでも参加でき、そして社会全体の経済構造を変えることができる運動だと共感してくれました。
セヴァンが言う通り、ダイベストメントは化石燃料や原発に依存しない持続可能な社会のために、現在の社会のお金を流れについて自ら「知り」、そしてそれを変えるための「選択」を個人やグループですることから始まる活動です。
日本の銀行、保険会社、年金基金や公的機関などに所属している機関投資家に、化石燃料及び原発関連企業への投融資を停止・撤退し、自然エネルギー開発へと転換することを推奨する「ダイベストメント声明」も一人ひとりが取れるアクションとして紹介していただき、多くの人からに賛同していただけしました。
まだ声明文をご覧になってない方ははぜひご一報ください!!http://act.350.org/sign/divest-japan/
今後350.org Japan は、個人レベルで取り組めるダイベストメントとして、自分の銀行がどのような投資・融資を行っているかを知った上で、持続不可能な化石燃料や原発関連企業に投融資を行っていない銀行を選択する、Change Your Bankキャンペーンを展開していきます。今から日本の主な銀行や信用金庫の投融資状況を調査し、7月までにはその情報を公開したい考えています!
ご興味がある方は350.org JAPANのメールマガジンにご登録していただければ、定期的にキャンペーン・アップデートをお送りいたします。登録はホームページからお願いします。>> http://350.org/ja/
≪セヴァンさん家族、ナマケモノクラブ、ピースボート、パルシステムのイベントスタッフと集合写真!≫
日本でのダイベストメントキャンペーンについてセヴァンより励ましの言葉をもらい、本当に光栄でした。未来に良い変化をもたらすために、これからさまざまな活動を通して、ダイベストメントを日本で広めてていきたいと思います!これからも 350.org Japan をよろしくお願いします。
当日の写真は350 JapanのFacebookページにあるイベント・アルバムからアクセスできます:http://bit.ly/1T7800v…
アースデイ東京2016を経て
350.org Japan チームは、たくさんの方々の笑顔に囲まれ、アースデイ東京の2日間を無事終えることができました。
今回の注目イベントといえばやはりトークセッション。
一日目の渋谷区長とのセッションでは、世界195カ国が合意した「パリ協定」を紹介し、これを達成するために世界各国で行われている地球温暖化防止のための政策や市民運動などを取り上げ、様々な視点から温暖化問題について話し合いました。渋谷区としてこの問題にどう取り組めるか、パネルからは「渋谷区のダイベスト」や「渋谷区で自然エネルギー100%のコミュニティ空間を作る」などのアイディアが出ました。観客の方からも「渋谷のハロウィンキャンドルナイトにする」という面白い提案もいただきました。
最後には渋谷区長から「アースネイティブ宣言」をいただき、アースキッズも参加して記念撮影!渋谷区長のアースネイティブ宣言は「初心を忘れず、環境アクションを起こす!」でした。
≪楽しい雰囲気の中トークを終了することができました。みなさんの笑顔が素敵です!≫
二日目は豪華パネリストを招き、「金融リスク X 地球温暖化:ダイベストメントってなに?」をお届けしました。こちらのセッションでは、最近世界で話題になっている地球温暖化によって生じる経済へのリスクや、ダイベストメント運動について深く広く議論しました。最後は日本ではなぜ取り組みが遅れているのか、また現在の状況をどう変えることができるのか、について熱いディスカッションが繰り広げられました。
350 Japanとして地球温暖化対策としてのダイベストメントを広めていきたいと思います。先日発表した「ダイベストメント声明」をまだご覧になっていない方はこちらのURLにアクセスしてみてください:http://act.350.org/sign/divest-japan/
「ダイベストメント声明」に続けて、これからは持続可能な投融資をしている銀行の調査を行い、みんなでより良い銀行を選択する「Change Your Bank」キャンペーンも展開する予定です。
≪左から国際青年環境NGO ASEED JAPAN 共同代表土谷和之さん、株式会社ニューラル代表夫馬賢治さん、350.org Japan 古野シン、国立環境研究所地球環境研究センター温暖化リスク評価研究室室長江守正多さん、350.org Japan 清水イアン≫
トークセッションの録画はこちらのURLよりご覧になれます:http://bit.ly/1TBBZur
今回、トークセッションと並んで大きな注目を浴びたのが、アースマン。ついに今年初めての!たくさんの人とハグをしながら熊本地震支援の募金を集めたり、アースデイ with マイケルさんのステージに上がって踊ったりと、アースデイ東京をの盛り上げに大きく貢献してくれました!ハグした人にアースネイティブ宣言をしてもらうことで、「地球のために何ができるのか?」を考えてもらいました。
≪マイケルと同じくらいイケテル!?アースマン!≫
一番感謝すべきなのは、なんといってもボランティアで参加してくれた人たち!一生懸命ダイベストメントについてブースで説明をしてくれたり、アースマンと会場を歩き回ってくれたり、場を活気づけてくれたのはボランティアのみなさんでした。みなさんほんとうにありがとう!そして次回もまた一緒に楽しみましょう。
≪私たちの活動は皆さまサポーターのおかげで成り立っています。これからもぜひ350.org Japan をよろしくお願いします!≫…
アースデイ東京2016 地球温暖化トークセッションズ 4月23−24日@代々木公園
学生・市民運動が盛んであった1970年、より多くの人に環境問題について考えてもらいたいという想いを持ったアメリカ合衆国上院議員のゲイロード・ネルソンが地球環境について考える日として4月22日をアースデイ(=地球の日)としました。それはたちまち世界へと広まり、今や様々な国で盛大に祝われています。
日本では1990年に第1回目のアースデイが開催され、現在では日本全国でアースデイのイベントや企画が行われています。東京では、毎年4月22日のアースデイに一番近い土日に、代々木公園で「アースデイ東京」が開催されています。
今年の「アースデイ東京2016」のキャッチコピーは「アースネイティブ言宣」です。アースネイティブとは、宇宙的視点から地球を生命体ととらえ、アースデイの出発点である『愛と平和』の理念にもとづいて、母なる地球に敬意を持ち行動できる人のことを意味します。
350.org Japanはアースネイティブ宣言として、「市民の地球温暖化対策、ダイベストメント!」と宣言しています。ダイベストメントを普及させ、地球温暖化問題への意識を高めるため、地球温暖化トークセッションズをアースデイ東京2016で企画しています。ぜひご参加ください!
トークセッション#1.渋谷区長と考える気候変動 ―真にグローバルな渋谷を目指して―
昨年末にパリで開催されたCOP 21で、地球温暖化を「1.5度未満」におさえると195カ国が合意しました。初日(23日)に長谷部健渋谷区長をスペシャルゲストとして迎え、グローバルな課題である地球温暖化に対して渋谷区がどのような取り組みを展開できるのか、その可能性を様々な角度から模索するトークセッションを開催します。同セッションでは、地球温暖化に取り組む海外の国々や自治体、市民団体による先進的な事例などを紹介しながら、アースデイのテーマである「アース・ネイティブ宣言」と重ねる形で、「グローバル市民」の一員である「渋谷民」が一人ひとりどういう取り組みを行うことができるのかも探ります。
こちらのイベントの詳細は下記をご覧ください:
日時:4月23日(土曜日)開演16:00~17:00
登壇者:
1)渋谷区長 長谷部健
2)WWFジャパン 気候変動・エネルギーグループリーダー 山岸尚之
3)350.org Japan 代表 古野真
4)東京大学大学院・環境政策専攻 仏環境研究家 ニコラ・ルー
<<こちらのトークセッションに関する渋谷区よりのPRはこちらでご覧になれます。>>
トークセッション#2.金融リスクと地球温暖化:ダイベストメントってなに?
アースデイ東京2日目の4月24日にはA SEED JAPANとのコラボレーションで、日本ではまだまだ知られていない金融と気候変動のつながりについてゲストを招いて話し合います。地球温暖化より生じる世界経済への「金融リスク」を削減するために世界中の金融機関がすでに取り組みを始めています。同時に、世の中のお金の流れを変えることで地球温暖化防止につながる、「ダイベストメント運動」が国際的に最も勢いが出ています。「ダイベストメント」とは地球温暖化に一番加担している石炭や石油などの化石燃料関連企業から投資を引きあげるとこです。世界中の行政・金融機関・個人や様々な団体がダイベストメントの動きにどう取り組んでいるのか、そしてこの動きをどう日本で広めていけるかについてディスカッションを行います。
こちらのイベントの詳細は下記をご覧ください:
日時:4月24日(日)開演 11:00 ~ …
立ち上がる人々を守る
[このブログは化石燃料産業に対して世界中で立ち上がっている運動家をターゲットした暴行事件の多発を受け、350.org 事務局長メイ・ブーヴィが執筆した記事です。]
正義を求め、化石燃料産業に「ノー」を突きつけてきた運動家は世界中にいますが、ここ数週間、非暴力運動を率いる彼らに対する暴行事件が多発しています。その知らせに、私たちは深く落胆すると同時に、大きな悲しみを感じています。脅迫や死傷事件にまで発展したケースも多数あります。
今日受け取った知らせによると、バングラデシュで石炭発電所建設に抗議していた運動家たちが殺害されたそうです。先週金曜日は、気候変動により深刻化する干ばつ被害で、公的支援を求めてきたフィリピンの農民たちが殺されています。2週間前には、南アフリカの砂丘地帯での採掘事業に反対していた運動家シクホシフィ・‘バズーカ’・ラテベさんが殺されました。そして1ヶ月前、ホンジュラスで先住民の人権や環境保護活動を率いてきたベルタ・カセレスさんが暗殺され、その数日後には、カセレスさんが代表を務めていた団体「ホンジュラス民衆と先住民の市民協議会(COPINH)」のメンバーであったネルソン・ガルシアさんも暗殺さています。
ベルタ・カセレスさん暗殺の知らせを受け取ったのは、環境保護や人権擁護、また民主的空間をつくり出すために取り組んできた運動家に対する弾圧に対して、どのように連携し対策を取ることができるか、協力団体と話し合っている最中のことだったのです。あまりにも受け入れがたい皮肉です。
「連帯して抵抗する」強い意志を貫くためには、もっと多くの人々が、さらに声を大にして訴えていくことが必要です。抗議の声を上げる勇敢な人々を、私たちは守らなければなりません。そして、暴力的な弾圧に沈黙などしないというメッセージを発信しなければなりません。化石燃料の採取産業と闘う世界中の人々が、今ますます一致団結、その連帯を広げています。これらの運動を、脅迫によってかき消すことなどできません。
暴力という手段に訴え、抗議の声が沈黙させられるのであれば、個人の自由や生命、そして民主主義も脅威にさらされます。暴力が生む「萎縮効果」- これによって人々は、外出も、堂々と異を唱えることも控えるようになります。けれど、そのような権力の構図を変えるために、これまで以上に大勢の人々が一斉に声を上げることで、大きな「抵抗の力」が生まれます。350で今もっとも頻繁に利用されているツールは、世界各地でアクションを展開、大衆を動員することを可能にします。世界中のどこであれ、抗議運動を行うのが難しいのであれば、発言を控えるのではなく、可能な限り手を尽くしもっと大勢で、さらに声を大にして訴えていかなければなりません。世界のどこかで、抗議運動を続けることにリスクが生じたのなら、その分は他の地域のできる人が、仲間や協力団体のために、これまで以上に力強く訴えていくのです。
抗議の声をあげる人々を守る。そのために取り組む多数の組織やムーブメントに、私たちは勇気をもらいました。「気候を守るための運動」と「自由と人権を守るための運動」。この2つを結び付ける大きな可能性を、私たちは見出しました。どちらにおいても、その最前線にある人々が直面する脅威は、根っこの部分でつながっています。また、気候変動による被害を最も深刻に受ける人々の基本的人権が無視されている状況で、気候の公平性(クライメート・ジャスティス)を訴えても、大きな効果は期待できません。
写真提供:AP通信ウィリアモア・マグバヌア
壊滅的な気候変動による最悪の影響を食い止める-これに成功するということは、つまり化石燃料を地中にとどめることができたということです。現在検討中の化石燃料採取計画は、世界中で数千件にも上りますが(石炭生産は減少しているものの、現在建設中または計画中の石炭火力発電所は2400件にも上ります)、それを阻止するための運動は、始まったばかりです。これらのプロジェクトが計画されている多数の地域では、抗議運動に対して最も厳しい規制が課されています。同時に、南の発展途上国でも北の先進国でも、暴力的な弾圧にさらされるのは、すでに社会の隅へ追いやられてきた人々であることが多いのです。
昨年は、化石燃料産業を相手に数々の勝利を勝ち取り、気候ムーブメントをめぐる流れが変わるのを目の当たりにしました。「化石燃料時代の終わりは、もうすぐそこにある」という事実に、多くの私たちが勇気づけられました。北極海では、石油大手シェル社による掘削事業が計画されていましたが、カヤックに乗った運動家たちが海上に集結、石油掘削装置が北極海に向けて出港するのを阻止しました。その後シェル社は、掘削許可を取り下げました。米国では、オバマ大統領が原油パイプライン「キーストーンXL」建設許可申請を却下しました。ブラジルの5つの州では、シェールガスを採取するために行われるフラッキング(水圧破砕法)が一時的に禁止されることになりました。昨年新たに設置された発電設備から供給されるエネルギー容量の90%は、再生可能エネルギーによるものです。
しかしながら、化石燃料から「再生可能エネルギー100%」への移行という大規模経済改革を、権力者からの抵抗無しに進めることは不可能です。なんといっても、「金もうけ」の歴史において、化石燃料は最も高い収益を上げた産業のひとつであり、このようなムーブメントを相手にすることにも慣れているはずだからです。化石燃料産業を拡大する人間の「欲」。それは、かつてないほどの勢いで格差をも拡大させています。史上最大のリーク「パナマ文書」が明らかにするまでもなく、石油・天然ガス産業がタックスヘイブン(租税回避地)という悪を利用してきたのは明白です。
いかに敵が手ごわいか、お分かりいただけたかと思います。でも、手ごわいのは、私たちのムーブメントも同じです。石炭事業拡大の恐れがあり、抗議運動に対する政府圧力の強まるインドでも、「再生可能エネルギー100%」へのムーブメントは、屈するどころか、ますます高まる一方です。気候変動の原因となる温室効果ガスをほとんど排出していないにもかかわらず、それによって深刻化する台風や干ばつの被害を受けているフィリピン。現地でもう何年もの間、「クライメート・ジャスティス」を訴えてきた350のスタッフ、ゼフ・レポーロによる熱意あふれる活動は、私たちに勇気を与えてくれます。南アフリカでは、首都ヨハネスブルクのあるコミュニティが、石炭ではなく再生可能エネルギーを安定した電力の供給源にするよう初めて訴えました。
5月、化石燃料からの「Break Free(解放)」を目指し、350と多数のパートナー団体は、世界各地でアクションを展開します。採取産業の暴力や破壊行為からの解放は、かつてないほど急務ですが、このような運動を行うことが難しいとされる地域でも、アクションを展開していきます。できるのであれば、あなたにも、ぜひご参加いただきたい。できないようであれば、遠くからでも、どうか別の形でご参加いただきたい。「Break Free」を目指し、世界中の人々が一致団結、声を大にして解放を訴え、この運動への注目を集める。これこそが、暴力で反対意見を黙らせる相手への、強力な防衛手段となるのです。
…
オランダ年金基金のロイヤル・ダッチ・シェル社およびその他、化石燃料関連企業への投資額53億ユーロ減額される
オランダ、アムステルダム — 金融研究機関が本日発表したところによりますと、ここ1年のオランダ年金基金ABPの世界最大手の石炭、石油、および天然ガス関連企業への投資額を、株価の急落を受けて53億ユーロを減額、ABPはこれらの企業の株式を売り出しました。 [1]
この世界第5位の年金基金は、所有していたロイヤル・ダッチ・シェル(保有株式価格が72%下落)、シェブロン(75%下落)、トータル(79%下落)、BP(53%下落)などの化石燃料関連企業の保有株式を大幅に手放し、石炭大手Peabody Energyなど15社への投資を完全に停止した模様です。 11月からの財務分析によると、 ABPは2012年に化石燃料関連企業への投資から撤退していればさらに90億ドルを確保できていたとのことです。…
金融 X 気候変動:Divestment Movie Night + みんなで戦略会議 !
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「金融 X 気候変動:Divestment Movie Night + みんなで戦略会議 !」
日時:3月18日 17:00 ~ 18:45
会場:Commune 246 自由大学 https://freedom-univ.com/campus/commune246/ (最寄駅; 表参道 A3 出口 徒歩5分)
主催:350.org Japan (350.org/ja)
参加費:無料
申込み方法:
以下のURLからお申込みください。
http://goo.gl/forms/ZZvS8Fsnqy
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「お金の流れ方」を見直すことで、危険な地球温暖化を防止しようとする動きが、世界中で活発化しています。その中でも、今注目を集めているのが「ダイベストメント」(Divestment)です。
今回は、まだまだ日本では耳にしないこの「ダイベストメント」についての映画上映会パーティを開催します!上映する作品は日本では未公開の、オランダのダイベストメント運動を追ったドキュメンタリーです。
・地球温暖化を生み出してきた仕組みについてもっと知りたい
・お金 X 地球温暖化のつながりについてもっと知りたい
・「ダイベストメント」について深く知ってみたい
・地球温暖化に取り組む NGO の活動に興味がある・関わりたい…
なぜ化石燃料の80%を、地中にとどめておかなければならないのか?
それは、生命の存続がかかっているから。 ごく短期間でもたらした大きな変化について、ビル・マッキベンが語る。
イエス!マガジン掲載記事より(英語) 2016年2月15日寄稿
一般的には理解しがたい政治の世界を、物理法則は、一目瞭然にしてくれます。 「簡単」ではないけれど「シンプル」に、 物事を分かりやすくしてくれるのです。
政策とは、様々な妥協であることがほとんどです。 増税を取るのか、公共サービスのカットを取るのか。規制強化を取るのか、言論や行動の自由を取るのか。 何を優先しバランスを取るか、私たちは日々試行錯誤しています。 仕事帰りの一杯は大事だけれど、飲酒運転はダメ!というように。 両立し得ないものの間でバランスを取り、妥協点を探るため、皆が多少の不満を感じても、それが正しいし仕方ないと思いがちです。…
クライメートジャスティス〜気候の公平性〜とは?
この10数年の間で、気候変動問題が取りざたされるようになりましたが、比較的新しい「クライメート・ジャスティス(気候の公平性)」という考え方があります。 「気候の公平性」とは一体何でしょうか?環境に関する他の運動とはどこが違うのでしょうか?
倫理的・政治的問題でもある「気候変動」
1980年代初頭のアメリカでは、貧困地域や農場での有毒廃棄物や汚染が問題となり、抗議や訴訟が相次ぎ、その後新しい市民運動へと発展しました。 当時、この動きは「環境の公平性を求める運動(The environmental justice movement)」と呼ばれ、環境悪化によって大きな影響を受ける人々のために、「環境の公正さとは何か?」を社会に問うたものでした。…
新たな炭鉱開発計画により、水不足と健康リスクに直面する南アフリカのスプリングズ地区の地域社会
南アフリカ共和国ハウテン州イーストランドのスプリングズ地区では新たな4つの炭鉱の開発計画により、小川および地下水の水源が深刻な危機に直面しています。
これらの炭鉱に関する情報を得るのは難しいと考えられ、地域社会の間では懸念が広がっています。 鉱物資源省が鉱業に関する情報は公開すると発表したにも関わらずです。
採掘事業は南アフリカの経済的・政治的な観点において不可欠な役割を果たしてきました。 しかし、その採掘事業は大規模な環境破壊や社会的損害と引き換えに少数のエリート層に莫大な富をもたらしています。
スプリングズでの採掘事業は1888年から実施されています。 時が経つにつれ、有限な鉱物資源の枯渇により閉鎖される鉱山も出てきました。 採掘活動が途切れると、これらの地下鉱脈内の水位が以前の水準より上昇して硫化鉱物と接触することで水質が強酸性になる生態学的過程が始まりました。…
2015年は、観測史上最も暑い年でした。
本当に受け入れがたい、世界的な大問題です。 そしてこの問題の裏には、無数のストーリーやデータが存在します。 350.orgでは、気候変動の影響を調べるために、新たに「クライメート・インパクト・チーム」を設置しました。チームはこの1年間を費やし、気候変動による新たな課題に対し、人々がどのように向き合っているのかを聞き取っています。 世界中の至る所で極端な気象事象が観測され、気候変動の特徴がはっきりと現れ始めた2015年。 昨年は、世界の平均気温が初めて産業革命前より1℃以上も上昇し、「気候変動のティッピングポイント(臨界点)」とも呼ばれています。…
アフリカのカトリック教団体、ダイベストメント運動への支持をローマ教皇フランシスコに求める
コモツォ・ンテュリ(Khomotso Ntuli)- 2015年12月9日
気候の公平性を求める闘いにおいて、先進的な世界のリーダーに私たちが取り組んでいる問題を示せるチャンスはめったにありません。 フランシスコ教皇の社会的公正や環境保護の必要性に関する核となる見解が、私たちが教皇を気候の公平性の闘いにおける同志とみなす理由の一つです。 そこでケニヤ、ウガンダ、中央アフリカ共和国(CAR)の350アフリカのチームは、前回の教皇のご訪問中に、私たちの関心事をどのように示すことができるか必死に考えました。…
2015年、私たちが成し遂げた10のスゴイこと
2015年は、私たちが波に乗り続けた1年間でした。
ここで言う「私たち」とは、350.orgだけのことではありません。 力を合わせてつくりあげた、世界中に広がる巨大なこのムーブメント全体のことです。日々、連携をはかり取り組んできた350の多数のパートナー組織や、各地域に根差し活動する数百ものグループ。それから、あなたも、私も。規模の大小に関わらず、あらゆる形で行動を起こしてきた、世界中の一人ひとりが共につくりあげたムーブメント・・・それこそが「私たち」です。…
パリで終わらせない
2015年11月30日よりフランスのパリにて国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)が開催され、本日閉幕予定です。2020年以降の温暖化対策の新しいルールに合意することが目指されていて、人類だけではなく地球上のすべての生き物の運命がかかっている重要な会議になると言われてきました。
大きく注目されている点は、産業革命からの地球平均気温上昇を2℃または1.5℃未満に抑えるという野心的な目標が合意に盛り込まれていることです。すでに、気候変動が原因の海面上昇により自国が危機にさらされているマーシャル諸島やツバル代表の切実な呼びかけもあり、その目標数値が合意文章に入ることは確実になっています。
しかし、ここで終わりというわけではありません。科学者の提言によると、この目標を達成するには地球に存在する化石燃料の80%を地中にとどめておく必要があります。
目標が定められたことは良いのですが、それに見合った気候変動対策を実行する政府の責任を追及するのは私たち市民の義務です。それはつまり、各国政府の化石燃料産業への支援を廃止するように訴えるところから始まります。
日本は年間約19兆24億円もの補助金を 化石燃料関連企業へとつぎ込んでいます。その額はなんと日本が発展途上国の温暖化対策として約束した支援額のおよそ15倍に相当します。
ドイツの国際環境NGOのジャーマンウォッチが最近発表した、OECD各国の温暖化対策を評価し格付けしたランキングでは日本は下から4番目に最低の58位でした。温室効果ガスの排出量の最も多い石炭火力発電所を増やししていることなどが大きく影響したと言われています。
(Source: https://germanwatch.org/en/download/13626.pdf)
パリでどんな野心的な目標が策定されたとしても、それに伴うアクションがなければ状況は何も変わりません。私たち350.orgは次の2点を求めて活動し続けていきます。
1)化石燃料の80%を地中にとどめておくための対策
2)2050年までに「再生可能エネルギー100%」への公正な移行を実現するための融資
パリでの合意はスタート地点です。一緒に声をあげていきましょう!
12月12日COP21閉幕を受けて、これからが重要だというメッセージを伝える大規模な市民運動がパリで行われる予定です。みなさんもソーシャルメディアで#D12を使って参加してください。…
命のために走る
気温がすでに1.5℃上昇してしまったヨーロッパ北極圏で、小さなひとつの石が、大きな歴史の中で自分の居場所を見つけようとしています。 このビデオは、レニ・ライティについての物語です。先住民の活動家で、気候に関する活動のオーガナイザーである彼女は、気候変動による破壊的な状況から自分たちの生活スタイルを守るために活動しています。
このビデオは RunForYourLifeのオープニングセレモニーで、パリで開催されるCOP21での活動の開始に、この小さな石を届けるために、昼も夜も休まずにリレーしています。 このイベントは、先住民族サーミの詩のこのフレーズから着想を得ました。 「ひとつの石を手に取れ。そして石が命を宿し、生きて、話し、動き始めるまで、拳を握ったままにせよ」 サーミの詩は私たちに次のことを思い起こさせます。「私たちは地球との対話を続けなければならない」
こちらのウェブサイト で、リレーのライブストリームにもご注目ください!
「パリまでひとりで走り通すことは無理です。しかし、私たちが力を合わせて走れば、パリにたどり着くことができます。 北極圏が出発点で、国連気候変動会議COP21が開かれるパリが終点です。 4000キロ以上のリレーはおよそ20日間、休むことなく続き、数千人がこのイベントを支えます。 参加者はそれぞれ自分の物語を語り、このリレーで走ることにした理由を説明します。 リレーが通過するルートに沿って、地元のイベントが開催される予定です」…
愛と連帯の想いを込めて、日本からパリと世界に
皆さま
金曜日に起きた同時攻撃を受け、パリの街および世界中で緊張が続いています。 2週間後にパリで開幕の気候変動会議に向け、私たちのスタッフ多数もパリに滞在していますが、彼らはこの悲劇がもたらした痛みを痛切に感じています。
パリで命を落とした人々、そして先週後半にベイルートやバグダットで起きた破壊的な襲撃事件の犠牲となった人々を想い、胸が張り裂けそうな思いです。
金曜夜に起きた襲撃事件に対して、確かな言葉、適切な反応を模索する中、一つの思いが私の頭をよぎりました。
それは、パリ気候サミットが「平和サミット」であるということ。それも、過去に開催されたどの首脳会議よりも大切な「平和サミット」であるうということです。
今私たちは、これまで以上に国際社会の連帯を必要としています。そして、それはまさに、私たちの草の根運動が目指すことでもあります。 世界各地で気候変動は干ばつを引き起こし、人々に移住を余儀なくさせるなど、紛争を深刻化させる要因を作り出しています。それに対し、350.orgが取り組むグローバルなムーブメントは、国境や文化の垣根も越え、人類の存続を脅かす気候変動の脅威に立ち向かおうとしているのです。
特に このような時だからこそ、 悲劇から学ぶのです。金曜夜の襲撃事件は、断固非難されるべき恐ろしい残虐行為です。 ですが、それに対する反応もまた、「恐ろしい」と感じています。「暴力にさらなる暴力で応じる」ことは、私たちは同様に非難すべきなのです。 時代遅れで卑劣な悪循環。 悲劇が起きると、その報復に誰かを責めようと結論を急ぎ、外国人やイスラム教徒に対する差別へと向かうのです。
気候危機、そしてその危機との関連性が指摘される紛争によって、すでに大きな影響を受けている移民や難民、貧困層の人々が暮らす地域が、さらに追いやられる危険性を、この悪循環ははらんでいます。
器具すべきものがあるとすれば、それは短絡的な自分自身の考えや恐怖心です。 どの国の政府も、これを憎悪や恐怖心を煽る言い訳にしてはなりません。「安全対策」の名の下に、疑いの種をまき、攻撃を呼びかけ、市民の自由を制限してはなりません。 悲劇に悲劇を重ねることで、さらに事態を深刻化させるという過ちを、私たちは過去に何度も目の当たりにしてきました。
2週間後に開幕の気候変動パリ会議は、予定通り開催されます。 当然ながら、政府はセキュリティ強化を表明しましたが、気がかりな点もあります。
金曜夜の事件が、私たちのパリおよび世界での活動にどのような影響を及ぼすのか、まだ分かりません。 だがしかしパリでは、現地の協力団体がフランス当局と話し合った結果、すでに計画してた大規模マーチやデモ行進をそのまま安全に進めることはかなり難しい状況になっています。市民の安全に関する懸念は十分理解していますが、市民の自由やマイノリティの人々に対する不必要な取り締まりには賛同しません。
何があろうと、温暖化防止を目指す世界的なムーブメントは止まりません。止めることもできません。
11月28日と29日、世界が一斉にアクションを起こす「Global Climate March (グローバル・クライメート・マーチ)」、日本の東京・京都では「アースパレード2015」は、当初の予定通り開催されます。暴力やテロ行為に対して、平和を促し希望を高めるムーブメント以上に、ふさわしい対応はないはずです。
「気候正義」のために、そしてそれによってもたらされる平和のために、今こそ立ち上がり、声を上げる時です。
パリおよび世界への愛と決意を込めて、このメッセージを送ります。
イアン、シン、マリエ
350.org JAPAN チーム
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「さようなら石炭」世界から日本へのメッセージ
さようなら石炭 #StopFundingFossils
先週末トルコで行われたG20サミットおよび11月末より開始されるパリの国連気候変動会議に先立ち、世界のリーダーに化石燃料補助金撤廃を求める「 #stopfundingfossils 」アクションが世界中で行われました。
この一環として、350.org Japan チームは日本による石炭関連事業への公的支援の停止を求めるフォトアクションを、巨大な「カーボン・バブル」を使ってJBIC(国際協力銀行)前で実行しました。
危険な地球温暖化を防ぐため、世界の科学者達は、最も炭素排出率の高い石炭を含む化石燃料資源は採掘せずに、そのまま地中に留めておく必要があると助言しています。その場合、化石燃料エネルギーの供給が制限されるため、化石燃料エネルギー関連企業への投融資は無利益なものとなりうることを「カーボン・バブル」と言います。
日本の他にも世界10カ国以上が #stopfundingfossils アクションに参加し、世界のリーダーに向けてたくさんの人たちが、「化石燃料への公的支援をとめろ!」などと抗議しました。
今回の一連のアクションで、とりわけ目立ったのが日本をターゲットとして行われたアクションの数です。#stopfundingfossils ウェブサイトに掲載された世界10カ国で行われたアクションの内の5つが、日本に向けられたものでした。
フィリピンでは、300人の学生達が日本政府と日本の石炭関連企業に「さようなら石炭!」と抗議しました。ベトナムでも、「石炭は命を奪う」と日本大使館前で若者が抗議し、インドネシアでは石炭火力発電所の被害を実際に受けている地元住民が立ち上がり、日本大使館に向けて声を上げました。
<写真は日本大使館前でフォトアクションを行うインドネシアのNGO団体>
石炭推進国:日本
日本は世界一の化石燃料公的支援国です。地球温暖化防止のために、日本産の 「クリーン」な石炭関連技術は必要であるという口実をもとに、日本は2007年から2014年の間、JBIC などの公的金融機関を通し石炭関連事業に2兆円もの「支援金」という名の税金をつぎ込んできました。
【ブログ:僕が見た炭鉱】
今年の8月22-26日、350.org はベトナムのハロン湾でEACLC「東アジア気候リーダーキャンプ」を開催しました。ベトナム、フィリピン、インドネシア、台湾、そして日本など東アジアの国々より30人の若者が集まり、気候変動防止活動をより効果的に進める方法を学びました。こちらのブログ記事は、キャンプの中で、ベトナムのクアンニン省の炭鉱を訪問した際の感想を参加者がまとめたものです。
ミン・ビンさん (25)
ホモ・サピエンスと呼ばれる種によって破壊された荘厳な景色を目にしたとき、肌が怒りでうずくのをあなたは体感したことがあるだろうか?
僕はあの感覚が大嫌いだ。
かつて壮大で奇跡的とも言えるほどの自然が無惨にも破壊された風景をインターネットを通じてワンクリックて見ることができる現代では、人々はこの感覚に麻痺している。
少なくともスマホでこのような自然破壊の写真を見ていた時、私はそう感じた。
「人間が環境を破壊している?」
「そんなこともう知ってるさ、つまらない話はやめてくれ!!」
ベトナムで環境不正義に取り組もうとすると、気が遠くなることが多い。24年間、私は苛立ちを覚えながらも、環境問題に対して具体的な取り組み起こすことを思いとどまってきた。住んでいる人の大半が自然界に関心がない文化で育ってきた自分にとって、環境保全に対する熱意を絶やさず支えることは、容易ではなかった。
だからこそ、CHANGEと350.org ベトナムよりEACLCへの参加通知メールを受け取ったとき、僕は本当に嬉しかった。
EACLCとは:東アジア気候リーダーキャンプ
開催場所:ベトナム、クアンニン省のハロン湾ーユネスコの世界自然遺産
開催時期:2015年8月
参加者:主に東アジアから、計8ヶ国の環境活動に対して熱心な人
EACLCとは、気候変動をテーマにした、炭鉱への見学もあるキャンプだ。石炭と気候変動が深く繋がっていることを、あなたは知っているだろうか?
簡単に説明するとこういう構図だ:石炭を燃やす→CO2排出→人為的な気候変動 (→地球の滅亡??)
何を隠そう、環境にとって石炭は最悪だ。
***
というわけで、気付けば僕はハラムと呼ばれる炭鉱へ向かうでこぼこ道のバスの中で、携帯を使い炭坑の写真を見ていた。ハラム炭坑への訪問は、この4日間のイベントの最初のハイライトであった。
炭鉱見学の前日、キャンプのファシリテーター達は石炭採掘がクアンニン省にもたらしている影響や、彼らがベトナムでこれ以上石炭火力発電所が建設されないよう願っていること、そしてこの野心的な願いを実現するにあたりキャンプ参加者がどのような役割を担えるかについて、長い時間を費やして語ってくれた。
現実的に考えて、炭鉱を訪れた若者たちが現状を変えるために一体なにができるだろうか、とその時僕は疑問を感じていた。
しかし、ハラム炭鉱がやっと目に入った瞬間そんな疑問も吹き飛んだ。
その風景を前にして、僕は燃えるような怒りしか感じなかった。
iPhoneの画面越しに受動的に見る「バーチャル」なものと、自らの目で実際に見る「リアル」な人為的な破壊の風景は、全くもって異なる。でこぼこ道を走っていたバスの中がシーンと静まり返ったのをよく覚えている。一瞬時が止まり、遠足のようにワイワイと盛り上がっていたEACLCの参加者はみんな黙り込み、バスの車内を静寂が支配した。みんな窓側に集まり、かつては山の麓であっただろう大きな穴をただ眺めていた。
見学の付き添いで来ていた地方政府の観光課の方は、私たち参加者を単なる観光客だと思い込んでいたようで、彼女は誇らしげに、炭鉱をつくる際の爆発で出る岩や土を別の山頂に持って行き、そこに植林することで環境に配慮した炭坑業に専念している、と語った。
完璧な開拓。
自然を回復させるのは簡単。
資源採掘は持続可能!
この女性は、自分が何を言っているのか理解しているのだろうか、と私は彼女の口から出る言葉に耳を疑った。しかし、きっと彼女自身、ずっとこの情報しか聞かされてこなかったのだろう。人は環境の産物と言うが、周りの影響でこうした思い込みが生まれてしまうことも、仕方がないことだろう。
運転手がバスを停止させて、私たちはみんな心に重さを感じつつバスを降りた。
炭鉱に興味を持ったニセ環境客を装いながらおどおどと現場に入り、見学者用の炭鉱労働者の作業着に似せたものを着させられ、ツアーが始まった。政府職員は炭鉱労働者用の素晴らしいシャワールームや食堂、炭鉱内の万全の安全対策システム、完璧な健康対策、採掘のための最新鋭のシステムなどを誇らしげな様子で紹介した。
彼らが発信しようとしているメッセージはとても前向きなものだ。これらを見た限りだと、炭鉱労働者にとっては万事うまくいっているのだろうと思えた。しかし、結局労働者個人の意見を聞くことはできないまま見学は終わってしまった。唯一できたのが、小綺麗な食堂で労働者にお礼の品を渡しながら行った、笑顔に満ちた写真撮影だ。それを最後に、私たちはおいそれと次のバンダン炭鉱へと向かわされた。
最初に感じた怒りは残っていたが、帰りのバスが採掘場の大きな穴の横を通ったとき、その感情はどことなく静まった。…