みなさんにボランティアスタッフのゆうかが書いたブログを紹介します。
素晴らしいメッセージなので、ぜひ最後までお読みになってください!
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みなさんこんにちわ!
3月からボランティアスタッフとして活動しているゆうかです。
5/11(水)、日本の大学で初となる350.orgイベント「ダイベストメントって何?~大学編~」を開催しました!
会場となったのは、350.orgJapanのフィールドオーガナイザー清水イアンの母校となる、国際基督教大学 (ICU)!
ICUでは、「E-weeks」と呼ばれる環境意識月間という期間があり、学生主体の様々なイベントが開催されます。
私たちのイベントでは、日本ではまだほとんど知られていないダイベストメントについてプレゼンを行い、その後には実際にダイベストメント運動をしている方3名をゲストにSkypeをしました。
そのゲストというのが、超豪華なんですよ。アメリカの超名門!スタンフォード大学の学生EmilyとJoseph、さらにオーストラリアの350.orgのRay。この3人と会場のみんなでSkype Talk ★
Skypeが繋がり3人の声が聞こえると、会場からは歓声が起こりました。
(本当に遠く離れた海の向こうと会話ができる、技術の進歩はすごいな〜と実感した瞬間でした。笑)
さっそく軽い自己紹介から始まりました。
そこで驚き!実は Emily は日本に住んでたり、Josephは日本へ留学していたらしく日本語がペラペラ。さらに Ray はオーストラリア育ちだけど、大阪生まれ!なのでセッションは日本語と英語で行いました。みんなまじで日本語うまい。
*最初のプレゼンの様子*
Skype Talkでは、
- なぜダイベストメント運動をしているのか
- 今までどのようにダイベストメントに関わるアクションをしてきたのか
- 質疑応答
を中心に話しました。
≪スタンフォード大学のEmilyとJoseph≫
EmilyとJosephは大学でダイベストメント運動をしているチームと直前までミーティングがあったようで、そこでスタンフォードを石油・ガス・タールサンドからもダイベストさせるために、「もっとアクションのレベルを上げよう!」と話していたらしいです。(ちなみに、2014年にはダイベストメント運動の効果があって、スタンフォードは石炭からダイベストメントしています!)とても楽しそうに語るEmilyでしたが、スクリーンを介してすら莫大なエネルギーを感じました。
Joseph は今大盛り上がりを見せている 「Fossil Free Stanford」(スタンフォードのダイベストメント運動をリードしているチーム) の創設メンバーの一人。スタンフォードで一年生の頃に友達と一緒に運動を立ち上げたそうです。「アクション」を起こすことへの彼の思いは本当に強く、日本の人にはもっとアクションをとってほしい!と語っていました。
(Fossil Free Stanfordの運動の様子をぜひのぞいてみてください!一番最近行ったアクションを写した動画もアップされています。)
≪350.orgオーストラリアのRay≫
現在Rayは350.orgの職員ですが、学生時代にもダイベストメント運動に参加していたそうです。
その時の出来事を話してくれました。
Rayは、もともと環境問題の解決方法を学ぶために環境に強い大学へ行きました。
そして、一人の友人との出会いがありました。
その友人の祖国は、将来海に沈むとされているモルディブでした。彼は、祖国を守るために環境問題を学びに来ました。
そして入学から1年後、Rayは、彼と同じタイミングで自身の通う大学が気候変動の大きな原因である石炭産業に投資していることを知りました。
環境問題を解決するために通っている大学が、それを悪化させている。
友人や彼の子供の祖国は海に沈み、帰る場所が無くなってしまう。
そう知った時、Ray はショックで仕方ありませんでした。
だから、Ray は自分の通う大学にダイベストメントを求めたんです。
そして今は350.orgで働いています。
そんな話を聞いて、私は涙がこぼれそうになりました。
そして、なんとしても気候変動を食い止めなければならない使命を感じました。
*左が Emily 右が Joseph そして右下に小さく写り込んでいるのが Ray そして ICU の教室*
≪質疑応答≫
みなさん積極的に話してくれたので、いい話ができました(^^)
Q 日本ではダイベストメント運動をどうしてできないの?という質問がありました。
A まず、透明性の低さが挙げられます。
オーストラリアでは、情報開示法 (Freedom of Information Act) といって、もっともな理由があれば、情報開示をしなければならない法律があるため、みんなが情報をオープンにしています。一方、日本では情報開示を求めると、大学の場合軽く断られたり、政府の場合は黒塗りになって開示されることがあります。「透明性」に関しては、かなり遅れていると言えるでしょう。。
次に、関心の低さです。気候変動・エネルギー問題をはじめ、政治や経済など社会情勢に対して関心のある人がそもそも少ないこと。また、開示を求めても、拒否されたらすぐに諦めてしまう傾向があります。この「無関心」と「無関与」が、今必要な「アクション」をとることへの弊害となっているように思えます。
でも、最後に Emily は語ってくれました。まだ日本では運動が始まってないからこそ、そこにはチャンスがある!と。新しい道を切り開くことが、日本では可能だ!と。
心が熱くなりました。
≪このイベントに込めた想い ~本物に触れないと本物になれない~≫
私は、日本のデモやアクションをすることに対して馬鹿にする風潮に違和感を感じていました。
だから、ダイベストメントを知ってほしいのと同じくらい、行動することへのハードルを下げたかった。
ダイベストメントは、もともとアメリカの大学生が始めた運動です。海外の多くの国は、「報道の自由」が日本より高いという調査結果がありますが、「表現の自由」もまたそうなのかもしれません。自分の考えを声に出して、表現・体現することはなんらおかしいことではないのです。
-どうして日本は違うのでしょうか?-
それが私にはわからなかったのです。だから、海外の人たちのリアルな声を聴きたかった・日本の学生も知れたらいいなと思い、このSkype Talkをすることに決めました。
イベントを終えてみて、本当に大成功だったと思います。
参加者の満足度がかなり高かったのは、3人の想いが参加者一人一人に伝わった証拠だと思います。
「本物とは心を動かすもの。人は本物に触れないと本物にはなれない。」
これは、昨年聞いたある経営者の言葉です。
私の経験と重なって、その言葉にとても共感しました。
私はそれから本物に出逢うため、様々な場所へ足を運び、感じ・考え今に至ります。
私の中だけにとどめておくのはMOTTAINAIので、今後は、みなさんのところへ「本物」を届けに行きます(^^)
日本の大学へ、みなさんのところへダイベストメントのイベントをしにきます!ダイベストメントについて知識をつけたい、海外の運動に興味がある、自分でも「アクション」をお起こしたい、僕の大学でもダイベストメント運動を始めたい!そんな思いがある方は、ぜひ [email protected] までご連絡ください!あなたの大学で、ぜひ一緒にイベントを開催しましょう!
これからたくさんの人とこの思いを共有したい、と心の底から思える時間でした!
今回参加してくださった皆様、Emily、 Joseph、 そしてRay、本当にありがとうございました。
今回のブログを読んでダイベストメントや海外の運動について「もっと知りたい」と思った方は、350 のイベントにぜひいらしてください!次回は 5月16日(月)に 350 プロデュースの最新映画「Disobedience」の上映会を開催します。詳しい情報はこちらのイベントページからご覧いただけます。
さらに!みなさんが簡単に参加できる「アクション」として、持続可能な社会を支える「お金の流れ」の必要性を訴える、ダイベストメント声明へ署名することができます。ぜひとも署名にご協力ください。
また、現在 350 Japan では化石燃料にも原発にも投融資していない、「グリーンな銀行」(=Green Banks) へと貯預金口座を移す Choose Your Bank キャンペーンを展開しています。そしてさらにG7に合わせて今月は特別な「アクション」も計画してます!詳しくは、350.org Japan 公式 FB をご覧ください!常時情報発信しております。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
350 ボランティア
廣川ゆうか