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さようなら石炭 #StopFundingFossils

先週末トルコで行われたG20サミットおよび11月末より開始されるパリの国連気候変動会議に先立ち、世界のリーダーに化石燃料補助金撤廃を求める「 #stopfundingfossils 」アクションが世界中で行われました。

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この一環として、350.org  Japan チームは日本による石炭関連事業への公的支援の停止を求めるフォトアクションを、巨大な「カーボン・バブル」を使ってJBIC(国際協力銀行)前で実行しました。

危険な地球温暖化を防ぐため、世界の科学者達は、最も炭素排出率の高い石炭を含む化石燃料資源は採掘せずに、そのまま地中に留めておく必要があると助言しています。その場合、化石燃料エネルギーの供給が制限されるため、化石燃料エネルギー関連企業への投融資は無利益なものとなりうることを「カーボン・バブル」と言います。

日本の他にも世界10カ国以上が #stopfundingfossils アクションに参加し、世界のリーダーに向けてたくさんの人たちが、「化石燃料への公的支援をとめろ!」などと抗議しました。

今回の一連のアクションで、とりわけ目立ったのが日本をターゲットとして行われたアクションの数です。#stopfundingfossils ウェブサイトに掲載された世界10カ国で行われたアクションの内の5つが、日本に向けられたものでした。

フィリピンでは、300人の学生達が日本政府と日本の石炭関連企業に「さようなら石炭!」と抗議しました。ベトナムでも、「石炭は命を奪う」と日本大使館前で若者が抗議し、インドネシアでは石炭火力発電所の被害を実際に受けている地元住民が立ち上がり、日本大使館に向けて声を上げました。

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<写真は日本大使館前でフォトアクションを行うインドネシアのNGO団体>

石炭推進国:日本

日本は世界一の化石燃料公的支援国です。地球温暖化防止のために、日本産の 「クリーン」な石炭関連技術は必要であるという口実をもとに、日本は2007年から2014年の間、JBIC などの公的金融機関を通し石炭関連事業に2兆円もの「支援金」という名の税金をつぎ込んできました。

TotalPublicCoalFinanceFigures【注】各国の石炭への公的支援額(単位:億ドル) 2007~2015

Under the Rug: How Governments and International Institutions are Hiding Billions in Support to the Coal Industry

これは石炭への国際総支援額の約25%の割合を占める莫大な額であり、これらの支援金はベトナム、インドネシア、フィリピンなどに新たな石炭火力発電所を建設する資金として使われています。

米国、フランス、イギリスそして中国でさえも石炭への投融資撤退または厳しい制限を設けるということを国として表明しています。そんな、「脱石炭」への傾向が進む中、日本政府はいまだに立ち止まったままです。

不道徳な産業

グリーンピースの調査結果によると、インドネシアで日本政府が支援する石炭火力発電所より排出される有毒な汚染物は毎年6500人が早死にする原因となっています。また、日本政府から支援を受けた丸紅株式会社などによって融資されている石炭火力発電所によって海水が黒く汚染され、住民たちの塩作りに悪影響を及ぼしているという事例もあります。フィリピンやベトナムでも、日本が支援する石炭火力発電所の建設や稼働が甚大な健康被害の原因となっています。

また、 温暖化を2℃未満に抑えるためには新たな石炭火力発電所を一切建設することなく、現在稼働中の石炭火力発電所の3分の2を2040年までに廃炉にする必要があるとの報告結果も出ています。

日本が各国で押し進めようとしている石炭関連事業は、地域にも、そして地球にも被害をもたらす不道徳なものです。これらの事業を支援することは、多くの人々に不幸をもたらし、地球規模の災害を助長する行為に他ならないのです。

脱石炭 100%自然エネルギーの社会へ

日本が石炭への投融資が続けていることがどれほど恥ずべきことかが、今回のアクションと世界中の人々の声を通して伝わったと思います。危険な気候変動を回避し、持続可能な未来実現にむけて、日本は石炭および化石燃料エネルギーへの投資撤退を誓約し、100%自然エネルギー社会への公正な移行を推進するため公的支援を増やすべきです。

こうやった気候変動防止策を世界のリーダー達に向けて訴えるために、今年11月末より開催される国連気候変動パリ会議の直前の週末、市民が行進する 「Global Climate March」が世界各地で行われます。今回のマーチは世界の主要都市29カ所で開催され、歴史上最も多くの人を巻き込む気候変動マーチになると言われています。

日本でも同時に、11月28日と11月29日に東京・京都にて「アースパレード2015」が開催され、気候変動防止を求め多くの人たちが声を上げます。安全な気候を守り、よりよい未来を実現するために、立ち上がる絶好の機会です。地球と人類の平和のために、一緒に歩きましょう!

以下のリンクより日本の「アースパレード2015」への参加登録ができます。

350.org/ja/global-climate-march  

ではアースパレードでお会いしましょう。

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