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2025年9月21日

【プレスリリース】国連会議に向けて気候危機と人権侵害に抗議する連帯アクションを実施しました

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2025年9月21日
国際環境NGO 350.org Japan

 

国連会議に向けて気候危機と人権侵害に抗議する連帯アクションを実施しました

 

9月21日、東京で、国際環境NGO 350.org Japanは、気候危機と、ガザやウクライナを含む世界中のあらゆる暴力と人権侵害を止めることを求める、気候と平和の連帯アクションを実施しました。

 

写真:2025年9月21日、新宿駅前にて、気候と平和の連帯アクション(写真: 350.org Japan)

 

 

今年の夏、日本では各地で観測史上最高気温が記録される異常な猛暑となりました。熱中症や暑熱関連死の被害も深刻で、食料品の価格の高騰も続き、豪雨などの災害も頻発しています。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によって「疑いの余地はない」と結論づけられている気候変動はすでに危機的な悪影響をもたらしています。

しかし、日本の気候・エネルギー政策は、公正でサスティナブルな再生可能エネルギーへ移行するのではなく、気候危機の主な原因である化石燃料と危険な原子力へ依存し続ける方針です。化石燃料は、気候変動のみならず、その資源をめぐる対立や紛争リスクを高め、平和の脅威となっています。

21日の新宿でのアクションは、9月15日から国内外で実施されている世界一斉の気候アクション「Draw the Line ー 気候も命も守るために」の一環として開催されました。

 

*「Draw the Line」
「これ以上の不公正は許さない」との意味が込められたスローガン。公正で民主的な再エネによって人権と自然環境が守られるとともに、温室効果ガスを多く排出する化石燃料企業や富裕層がその責任を果たすことを強く求める世界一斉アクションです。350.orgが呼びかけています。

 

 

※このアクションの写真はこちらから閲覧・ダウンロードいただけます。貴メディアで使用される場合、クレジット表記は「(c)350.org Japan, 2025」としていただければ幸いです。

 

 

新宿のアクションを企画した国際環境NGO 350.org ジャパン・ジュニア・フィールド・オーガナイザーの飯塚里沙は次のようにコメントしました。

「毎年のように記録が更新される夏の猛暑や異常気象は、私たち若者が気候危機によって命の危険に晒される運命にあることを強く感じさせます。2020年に日本の国会で『気候非常事態宣言』が決議されて5年がたとうとしていますが、5年間で何が変わったでしょうか。その後も非常事態の主原因である化石燃料ビジネスの継続を許している政治リーダーたちに改めて抗議します。

若者により大きな影響を与える気候・エネルギー政策ですが、今年策定された気候目標には若者の声は十分に反映されず、経団連の提案どおりの不十分な排出削減目標となったことは極めて残念です。これからも全国の仲間と連帯し、汚い化石燃料でも危ない原子力でもなく、平和で民主的な再エネ100%の社会を実現するよう訴えていきます」

 

 

国際環境NGO 350.orgのジャパン・キャンペーナーの伊与田昌慶は次のようにコメントしました。

「気候変動と紛争・暴力という危機において日本がその責任を果たしていないのは大きな問題です。この夏、記録的な猛暑と豪雨が次々と襲い、食料価格は高騰を続けています。それでも日本の官民は、GENESIS松島という石炭火力発電増設計画を諦めていません。石破首相の後任が誰になるにせよ、排外主義に流されることなく、気候と平和と人権を守るためにその指導力を発揮せねばなりません。国際司法裁判所(ICJ)の勧告的意見を踏まえ、自らの責任と向き合い、化石燃料を廃止し、自然環境を守りながら再生可能エネルギー100%へ公正な移行を推し進める政治的意志を示すべきです。

9月の国連総会及びサミットを経て11月にブラジルで開催されるCOP30は、日本の新首相らにとって極めて重要な外交の場となります。国内対策の強化に加え、再エネ3倍、省エネ2倍を国内外で進めるための気候資金への貢献の積み増しを宣言することが求められます

 

アクションを共催したFridays For Future Tokyoメンバーで、大学生でもあるK.K(仮名)は、次のようにコメントしました。
「今日この場に来たのは、私が最も危機的だと思っている気候変動と、ガザでのジェノサイドの関係性を理解したためです。現在ガザで起きている大規模な人権侵害すら目を背けてしまうような世界では、気候変動など取り組めるわけもありません。国際社会がグローバルな気候変動に対処できないほど無力なら、きっとジェノサイドを止めることもできないでしょう。世界の平和と人権にとってあまりにも深刻な事態が起きているからと言って、目を背けるようなことはやめましょう。気候の危機を止め、ジェノサイドを終わらせるために、できることを模索し、ただちに行動に移すべきだと政治リーダーたちに訴えたいです」

 


国際環境NGO 350.org Japanへのお問い合わせ

伊与田昌慶(いよだまさよし)

国際環境NGO 350.orgジャパン・キャンペーナー
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