メディア

350.orgは、温暖化問題に取り組む国際環境NGOです。100%自然エネルギー社会を目指し、世界的草の根ムーブメントを構築している団体です。188カ国以上で活動しているグローバルなネットワークで連携しています。

最新のプレスリリース

10月 9, 2018

【プレスリリース】IPCCが特別報告書を発表:350.org Japan 「気温上昇を1.5℃に抑えるには化石燃料からの速やかな脱却が必要とされる」

プレスリリース

2018年10月9日

IPCCが特別報告書を発表:350.org Japan 「気温上昇を1.5℃に抑えるには化石燃料からの速やかな脱却が必要とされる

国連気候変動政府間パネル(IPCC)は、世界の平均気温が産業革命前と比べ1.5℃上昇した場合の影響をまとめた特別報告書を発表しました。報告書はパリ協定の「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力」という目標のうち、気温上昇を1.5℃に抑えた方が地球環境や人類にとって著しく好ましいことを証明しています。それは、「温室効果ガス排出ゼロ」の自然エネルギー社会への急速な転換の必要性および石炭、石油、ガスなどの化石燃料からの決定的な脱却を意味します。

350.org Japan代表古野真は「パリ協定に定められている1.5℃の努力目標を達成することは地球上の生命すべてにかかわる重要な課題です。IPCC1.5℃特別報告書には、目標達成にはCO2排出量を2030年までに2010年比較で約5割の削減、そして2050年までにCO2排出量を実質ゼロを目指す必要性が明らかになっています。その中、エネルギー源で最もCO2排出量の多い石炭火力の使用削減において、もっともリスクの低いシナリオで2030年までに石炭火力の使用量を78%削減、2050年までに97%削減が必要と言及されています。日本国内では、35基もの石炭火力発電所の新設計画が進んでいます。これは1.5℃の目標達成とは、まったく逆行する動きだと言えます。また、政府のみならず日本の金融機関がパリ協定以降、国内外の石炭火力発電所の新設に関わっている企業への融資を増加させていたことが判明しています。気温上昇を1.5℃に抑えるには日本は脱石炭への舵を大きく切る必要があります。来年のG20議長国である日本のエネルギー政策は世界に注目されていて、今までの方針に変更がない限り厳しく評価されるでしょう」とコメントします。

IPCCの特別報告書は地球の産業革命前と比べ1.5℃上昇した場合の影響およびそれ以上の気温上昇を回避できるのかを詳しく検証します。各国が掲げている「NDC(2020年以降の温室効果ガス削減目標)」がすべて実施されても3℃以上の気温上昇が予想されます。世界の気温上昇を1.5℃に抑えることは、地球環境のさらなる崩壊を防止することを意味します。現在排出されているCO2の20~30%が数百年から数千年ほど大気中に残ることを考慮すると、気温上昇を1.5℃に抑えた場合、2100年以降に温暖化の影響から一部の生態系が部分的に回復することを可能になります。IPCCの特別報告書はただちに石炭、石油、ガスなどの化石燃料からの速やかな脱却および自然エネルギーと省エネルギー技術の導入が急激に進められれば1.5℃の目標を達成することは可能だと示しています。

現在のエネルギーシステムや経済から自然エネルギー社会への転換を求め、世界中で新規の化石燃料インフラ計画の中止を求める市民活動が展開されています。国際環境 NGO 350.orgはそれらの世界各国のコミュニティの話を紹介する資料「People’s Dossier on 1.5℃(1.5℃目標に向けて動く世界の市民)」を本日発表しました。日本からは、神戸における新規の石炭火力発電所建設計画を抗議している市民団体「神戸の石炭火力発電を考える会」の活動が取り上げられています。

350.org JapanはIPCC1.5℃特別報告書発表に先立ち、「1.5℃=LIFE」ライトアップアクションを10月5日に国連大学にて開催いたしました。イベントでは数十人の参加者とともにLED電球を使用し、「1.5℃=LIFE」と記されたサインを掲げ、パリ協定の気温上昇を「1.5℃」に抑えるという努力目標を達成することの重要性を国連大学前で訴えました。

資料「People’s Dossier on 1.5℃(1.5℃目標に向けて動く世界の市民)」はこちらからご覧になれます:http://world.350.org/ja/files/2018/10/Peoples_Dossier_JA.pdf

10月5日のアクションの写真はこちらのリンクよりダウンロードできます:https://drive.google.com/open?id=1meVRxYrFWv-XhKgYqyfnAFdhZEW9lFxp


350.org Japanについて :
350.org Japanは、米国ニューヨークを拠点にもつ国際環境NGO350.orgの日本支部です。当団体は、化石燃料ダイベストメントを日本で広めるために、2015年4月に設立されました。温暖化を加速させている化石燃料関連企業や、国民の安全や健康を危険にさらす原発関連企業へ投融資をしていない「地球にやさしい銀行」選びを消費者に促すキャンペーンを現在展開しています。

︎本件に関するお問合せ:
棚尾真理絵 350.org Japan 広報
TEL:090-2183-2113
MAIL:marie.tanao@350.org