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5月 22, 2017

【プレスリリース】世界の主要機関投資家グループ282機関がG7に向けて気候変動リスク対応を求める公開書簡を提出

 

2017年5月22日


【プレスリリース】

世界の主要機関投資家グループ282機関がG7に向けて気候変動リスク対応を求める公開書簡を提出

 

5月27日にイタリアで開かれるG7サミット(第43回先進国首脳会議)に先駆けて、世界の主要機関投資家、運用会社等282機関が形成する機関投資家グループがパリ協定の順守および脱炭素社会に向けた具体的な気候変動対策の実施を求める公開書簡を、G7、G20に所属する各国政府へ提出しました。

賛同した282機関の総資産額は17兆米ドル(約1896兆円)に達します。これは日本のGDP(国内総生産)、約530兆円(注1)の約3.6倍に値します。同グループは気候変動への緩和及び気候変動への適応は資産保全にとって重要だと書簡の中で述べています。

公開書簡は、国連責任投資原則(PRI)、機関投資家が連携し主要企業に二酸化炭素排出量や気候変動への取組に関する情報を求めるプロジェクト「Carbon Disclosure Project(CDP)」、気候変動対応のため欧州の金融機関や投資家で構成する「Institutional Investors Group on Climate Change(IIGCC)」、そして気候変動対応のためアジアの投資家・金融機関の団体として組織された「Asia Investor  Group on Climate Change (AIGCC)」などの支援を中心に作成されました。同グループは2014年9月に早急な気候変動対策を求める公開書簡を公開しています。

機関投資家グループによって各国政府に求められたアクションは主に次の通りです:

1.パリ協定および各国が定めた約束草案の順守すること
2.産業革命以前と比較して摂氏1.5~2度未満に気温上昇抑えるために必要な長期のエネルギー・気候変動対応計画を提案すること
3.気候変動関連の政策、化石燃料への補助金の段階的な廃止、カーボンプライシング(Carbon Pricing)の導入において各国足並みをそろえること
4.金融安定理事会(Financial Stability Board)などが取り組んでいる気候変動関連の財務情報開示に向けた国際的な仕組みを支援すること

公開書簡には、米国カリフォルニア州職員退職年金機関(CalPERS)などの主要な政府系年金、大手保険会社のアリアンスやアクサなどの資産運用会社が名を連ねています。米国のパリ協定脱退に関する憶測が飛び交い、各国政府の不十分な気候変動対策が目立つ中、このような経済界からの動きは重要になってきます。

一方で、機関投資家グループのリストに含まれている日本企業は一つもありません。ESG投資をすると最近表明していた、世界最大級の機関投資家である日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の名も見当たりません。

世界の投資家、そしてエシカルな金融行動を支持する消費者は、今後ますます日本の金融業界に気候変動リスクを投資行動に反映することを求めていくでしょう。この公開書簡が示すように、世界は様々な分野において脱炭素社会の実現に向けて急速に動いています。このままでは日本の政府及び金融機関は確実に取り残されてしまうでしょう。

国際環境NGO 350.orgの日本部350.org Japanは日本初のダイべスメントキャンペーンである「My Bank My Future」を通じて、日本の民間銀行に対し環境に配慮した投資・融資を行うことを呼びかけていきます。まずは、邦銀が持続可能でない化石燃料・原発関連企業および事業への投融・融資の規模、資産額を開示することが気候変動リスクに対応するための第一ステップです。

(注1)data.oecd.org/chart/4Qqc


問い合わせ: 棚尾真理絵(350.org Japan) EMAIL: marie.tanao@350.org TEL:090-2183-2113