2020年活動レポート

Photo: ©AC Dimatatac
350.orgメイ・ブーヴィ事務局長から

 

サポーターの皆さまへ

 

2020年は「化石燃料産業と、気候危機の矢面に立たされた地域への抑圧」の根深い関係が露呈した1年となり、また、新型コロナパンデミックによって、グローバル資本を気候変動を中心とした問題解決に大きく投融資しなければいけないということが明らかになった1年でもありました。

これらの課題は、気候変動に意欲的に取り組む市民のパワフルなムーブメントなしでは、解決することはできません。

 

設立以来、350.orgは世界中でムーブメントを築く後押しをしてきました。

2020年、私たちは「セオリー・オブ・チェンジ(変化の理論)」と「戦略」を見直し、抜本的変化に向けた実行可能な唯一の手段として、3年にわたる化石燃料プロジェクトへの資金の流れを阻止する計画を練り直しました。

リモートでの組織づくり、オーガナイジング*、人々を巻き込み行動を起こすことが必要だとわかると、350チームはすぐさま調整を行い、金融と化石燃料にフォーカスした枠組みを特定しました。それが「ジャスト・リカバリー(公正な再建)」です。

世界的な景気後退への対策として、各国政府が大々的な景気刺激策を打ち出す中、気候変動に対しても同様に大胆かつ速やかな政策を取ることは現実可能で、また必要不可欠であることが、明確となりました。

 

そんな中、ジャスト・リカバリー(公正な再建)を求める私たちの声に、社会正義に取り組む520以上の組織やムーブメントから賛同が集まりました。これら組織と声をひとつに、「化石燃料産業や汚染を撒き散らす企業ではなく、人々と地域コミュニティが新型コロナから復興できるよう、公的資金を使用すべきだ」と要請しました。

この1年、350は社会運動にかかわる、さまざまなムーブメントとの連携を強化してきました。先住民族や人種、ジェンダー、労働者、LGBTQ+、個人の能力をはじめとした、あらゆる側面における協力、問題解決なくして、気候正義の実現はあり得ないからです。また、力を合わせることで、私たちはいっそう強くなれます。

 

2020年活動レポートでご紹介する、数々のインパクトをもたらすことができたのは、ひとえにご寄付いただいた個人やパートナーの皆さまのおかげです。皆さまからいただいた信頼、熱意、寛大なご支援に、心から感謝申し上げます。気候アクションとグローバルな正義にとって非常に重要なこれからの10年、引き続き一緒に歩んでいけることを願っています。

心を込めて

signature of May Boeve
350.orgメイ・ブーヴィ 事務局長

 

*オーガナイジング:運動を語るとき、「オー ガナイズ」、[オーガナイ ジング」とは、人々を組織化していくこと、または、あるアクションやイベントを、複数の人(または大人数)を巻き込みながら企画、実行していくことを指します。オ ーガナイズに携わる人を 「オーガナイザー」と呼びます。

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