2018年8月31日

【プレスリリース】350.org Japan 調査報告書「民間金融機関の化石燃料及び原発関連企業への投融資状況2018」発表イベントのご案内:ESGの最前線「金融の脱炭素化」

プレスリリース

2018年8月31日

350.org Japan 調査報告書「民間金融機関の化石燃料及び原発関連企業への投融資状況2018」発表イベントのご案内:ESGの最前線「金融の脱炭素化」

 9月12日よりカリフォルニア州にて、自治体・企業・投資家・市民らが自ら進めている「野心的な気候変動対策」を世界に発信する「グローバル気候行動サミット」(Global Climate Action Summit – GCAS)および社会、環境とガバナンスに配慮した投資(ESG)のあり方について世界の主要機関投資家が議論する国連責任投資原則(PRI)の総会が開催されます。「パリ協定」の目標達成のための重要課題である、「金融の脱炭素化」が両イベントの大きなテーマとなるとされています。

 気候変動問題に配慮した銀行業務を行うことを金融機関の“社会的責任”としてとらえると同時に将来的にCO2排出規制が強化された場合、化石燃料資源の経済価値が低下し「座礁資産」となる可能性を踏まえ、CO2排出量の高い石炭を始め化石燃料からの投融資撤退(ダイベストメント)や投融資の抑制が欧米の機関投資家や金融機関を中心に進んでいます。国内でも、保険会社をはじめ、石炭火力発電所への新規の融資を制限する方針を打ち出す金融機関が現れています。しかし、それらの方針は石炭火力発電に関与する企業の株式投資のダイベストメントや新規の企業融資・引受の停止を行うことは含まれておらず、気候変動対応策としては十分に評価できません。

 この度、「グローバル気候行動サミット」および国連責任投資原則(PRI)の総会に先駆け、350.org Japanは、2016年8月に発表した調査報告書「民間金融機関の化石燃料および原発関連企業への投融資状況(注1)」の最新版を公開するイベントを開催します。脱炭素社会に向けたお金の流れの構築が潮流となりつつある中、調査対象となる日本の金融機関200社近くがどれほど、化石燃料資源保有企業、国内で新規の石炭火力発電所建設を進めている企業および原子力メーカーに投融資を行っているかを明らかにします。また、報告書の中で化石燃料や原発関連企業との取引が確認されていない金融機関を「クールバンク」として応援する「COOL BANK AWARD:クールな銀行でクールな地球」キャンペーンもイベントにて紹介します。

「脱炭素化」に向けて動いている世界の金融の流れおよびそれに後れをとっている日本の現状についてESG専門家や元金融機関関係者をはじめ、様々なステークホルダーをゲストとしてお迎えし議論を重ねるイベントとなります。

ご多用中とは存じますが、万障お繰り合わせの上ご臨席賜りますようお願い申し上げます。

注:

1:調査報告書「民間金融機関の化石燃料および原発関連企業への投融資状況

日時:9月10日(月)19:00~21:00(懇親会21:00~21:30)

会場:〒151-0053 東京都渋谷区代々木3丁目22-7(新宿文化クイントビル2F

参加登録:https://goo.gl/forms/gZgAnALQ9dFoH4Yf1

第一部 (19:00 – 19:55)

1)講演「脱炭素社会に向けた国際的な金融の流れ」

  • 森 尚樹(地球環境戦略研究機関(IGES))

2)調査結果発表「民間金融機関の化石燃料及び原発関連企業への投融資状況」/

市民が求める金融の脱炭素化「クールなバンクでクールな地球」:COOL BANK AWARDキャンペーンについて

  • 古野真(350.org Japan)

第二部 (20:00 – 20:50)

パネルトーク:~ダイベストメントの潮流に後れを取る日本~

司会:森摂(株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長)

ESG・SRI専門家:後藤敏彦(サステナビリティー日本フォーラム代表理事)

機関投資家・教育機関の役割:伊藤 宏一(千葉商科大学教授)

保険業界の役割:横山隆美(元富士火災海上保険代表取締役社長兼CEO)

銀行業務の役割:地球環境戦略研究機関(IGES) 森 尚樹

市民セクターの役割:350.org Japan

懇親会 (20:50 – 21:30)


350.org Japanについて :
350.org Japanは、米国ニューヨークを拠点にもつ国際環境NGO350.orgの日本支部です。当団体は、化石燃料ダイベストメントを日本で広めるために、2015年4月に設立されました。温暖化を加速させている化石燃料関連企業や、国民の安全や健康を危険にさらす原発関連企業へ投融資をしていない「地球にやさしい銀行」選びを消費者に促すキャンペーンを現在展開しています。

︎本件に関するお問合せ:
棚尾真理絵 350.org Japan 広報
TEL:090-2183-2113
MAIL:[email protected]