2023年12月8日

【プレスリリース】COP28にあわせ、日本政府に再エネ3倍と化石燃料フェーズアウトを求める緊急アクション実施

プレスリリース

2023年12月8日
国際環境NGO 350.org Japan

 

COP28にあわせ、日本政府に再エネ3倍と化石燃料フェーズアウトを求める緊急アクションを東京で実施

 

COP28ドバイ会議が中盤に差し掛かった今日8日は、COP28における「ユース・子ども・教育の日」にあたります。この日、東京・新宿にて、ユース、アクティビストたちが気候対策を前進させるよう日本政府に求める緊急アクションを実施しました。このアクションは、国際環境NGO 350.org Japanとユースの気候ムーブメント「Fridays For Future Tokyo」による共催で、約30人が参加し、「化石燃料の廃止を」、「今こそシステムチェンジ」と声をあげました。

 

2023年12月8日、新宿駅前にて、COP28に向けてアクションをするFridays For Future Tokyoや350 Japanのメンバー(Photo: Daiki Tateyama)

 

2023年12月8日、新宿駅前にて、COP28に向けてアクションをするFridays For Future Tokyoや350 Japanのメンバー(Photo: Daiki Tateyama)

2023年12月8日、新宿駅前にて、COP28に向けてアクションをするFridays For Future Tokyoや350 Japanのメンバーや市民有志(Photo: Daiki Tateyama)

 

 

COP28は本日より2週目に入り、その交渉は佳境を迎えています。パリ協定の1.5℃目標を公正な道筋で達成するため、最新の科学的知見を踏まえて、再生可能エネルギー3倍、エネルギー効率化2倍と、すべての化石燃料のフェーズアウトを求める議論が行われています。しかし、化石燃料産業とそれに親和的な国の政府による抵抗も激しく、交渉の行方は予断を許しません。

日本政府は、COP28において再エネ3倍、エネルギー効率化2倍のみならず、すべての化石燃料のフェーズアウトを積極的に支持するとともにそのために必要な途上国支援の拡大を約束すべきです。危険な原子力や、社会実装の段階にないアンモニア・水素混焼火力発電、CCS/CCUSのような「やってるふり」の計画を盛り込んだGX(グリーントランスフォーメーション)方針やエネルギー基本計画の見直しと、2030年目標の引き上げ及び野心的な2035年目標の議論を急ぐべきです。

 

新宿のアクションを共催した国際環境NGO 350.orgジャパン・オーガナイザーの飯塚里沙は次のようにコメントしています

「今、気候正義ムーブメントはドバイだけで起きているのではありません。COP28に集う各国政府代表団が、将来世代や気候変動影響の最前線にいる人々の声を聞き、地域市民主導の再生可能エネルギー拡大にかじを切ることができるのか、ここ日本を含む世界中のアクティビストや市民が注目しています。COPでの決定は、私たちの暮らしに直結しているからです。再生可能エネルギーへの公正な移行を進めれば、高騰する化石燃料による生活費の負担を軽くし、大気汚染を軽減し、将来世代を気候災害から守ることにつながります。日本政府の政策が変わるまで、私たちはあきらめません」

 

新宿のアクションを共催したFridays For Future Tokyoオーガナイザーで大学生の田原美優さんは次のようにコメントしています

「日本の取り組みが1.5度目標に整合していないことをたくさんの人にアピールすることができました。また、初めてアクションに参加してくださった方が何人もいて、運動の輪が広がっていることを希望に感じました」

 

新宿のアクションを共催したFridays For Future Tokyoオーガナイザーで大学生の黒部睦さんは次のようにコメントしています

「私が声を上げるのは、一人ひとりが幸せを感じて暮らせる社会を実現するためです。そしてその大きな障害が気候危機です。今年も世界各地で気候災害が発生し、社会的に弱い立場に置かれた子どもや若者を含む多くの人が傷つき、亡くなりました。昨年、私はCOP27に参加し、エジプトで『気候正義』を訴えましたが、COP28が開催されている今年は東京で、日本政府に『対策をやっているふり』はもうやめてと声をあげます」

 

COP28が開催されているドバイ滞在中の国際環境NGO 350.orgジャパン・キャンペーナーの伊与田昌慶は次のようにコメントしています

「ドバイでは日々、パリ協定1.5℃目標のために必要な再エネ3倍、省エネ2倍、そして化石燃料フェーズアウト(段階的廃止)に向けた交渉が行われています。残念ながら、不十分な岸田首相の発表に対して不名誉な『本日の化石賞』が贈られ、連日のように日本の化石燃料支援を批判するアクションが海外NGOによって開催されるなど、世界から日本に対する視線は厳しいのが現実です。本日東京で行われたアクションのメッセージは、ドバイにいる千人近くの日本政府関係者が聞くべきものです。日本政府が化石燃料や原子力をフェーズアウトさせ、逆に再エネや省エネをパワーアップさせる決断が、今必要なのです」

 

以上

 

 

 


*350.orgジャパン・キャンペーナーの伊与田昌慶は、COP28開催中、ドバイに滞在し、会議をフォローしています。ご取材のご要望がありましたら、お気軽にご連絡ください。

伊与田昌慶(いよだまさよし)

国際環境NGO 350.orgジャパン・キャンペーナー
メールアドレス:[email protected]