2023年11月3日

【プレスリリース】文化の日にアートのちからで平和と気候正義を求めるライブアクション開催

プレスリリース

2023年11月3日
国際環境NGO 350.org Japan
WE WANT OUR FUTURE

 

文化の日にアートのちからで
平和と気候正義を求めるライブアクション開催

 

文化の日である11月3日、東京・新宿にて、気候危機の解決を求めるアーティストらのライブアクション「WE WANT OUR FUTURE〜やさしいちからのうた〜」を開催しました。このアクションには著名なアーティストやインフルエンサー、そして約800人の市民が集い、平和と気候正義の未来を求めて声をあげ、歌い、日本での再エネ拡大と気候危機対策の強化を求めました。

 

11月3日・新宿でのアクション「WE WANT OUR FUTURE〜やさしいちからのうた〜」(Photo: Jun Yokoyama)

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東京大学准教授の斎藤幸平さんは、気候の危機感を強調し、「無力感を持っている人もいるかもしれません。しかし、私たちはあきらめてはいけません。社会の3.5%の人たちがホンキで動けば、社会は大きく変わっていくという研究があります。みなさん、一緒にこの動きを大きくして、よりよい未来をつくっていきましょう」とスピーチしました。武蔵野市議会議員のさこうもみさんは「気候変動はいのちの問題です。私は選挙に出るとき、『気候変動は票にならない』と人から言われました。しかし、それは嘘でした。今日もこんなにたくさんの人が集まっています」と、気候危機に関心を持つ人が増えている実感を語りました。

アーティストのコムアイさんは、「昔はそうでもなかったのですが、どんどん社会問題の中で気候変動の優先順位があがってきました。家のすみっコが燃え始め、それが寝室にまで燃え広がってきているかのようです。気候変動の現状を知ると、1回絶望するんですよね。でもその後、何ができるのか考えて、行動できるようになります」とその経験をシェアしました。

 

11月3日・新宿でのアクション「WE WANT OUR FUTURE〜やさしいちからのうた〜」(Photo: Jun Yokoyama)

 

集まった市民は、公正な再生可能エネルギーのシンボルであるかざぐるまを手に持ち、コムアイさんらアーティストがオリジナルでこの日のために作ったチャント(シュプレヒコール)に参加しました。音楽にのせて「石炭はもういらない」などと声をあげ、気候・エネルギー政策の転換を訴えました。同日に始まった、日本で再生可能エネルギーを増やして本気の気候変動対策を訴える「ワタシのミライ」署名への協力も呼びかけられました。

このライブアクションは、350.orgによる世界一斉気候アクション「Power Up:気候危機は解決できる」の一環としてWE WANT OUR FUTURE とのコラボレーションにより開催されました。日本の「Power Up:気候危機は解決できる」では、日本のエネルギー基本計画の見直しに向けて、気候危機の深刻化を免れるために必要な再生可能エネルギーへの急速な転換を、地域の環境・経済・人々にとって公正な形で実現してゆくことを求めて、声をあげています。

 

WE WANT OUR FUTURE〜やさしいちからのうた〜参加メンバーのコメント

 

eri(DEPT代表/アクティビスト)

「誰も苦しまない、搾取されない、みんなが生き続けていける安全でやさしいエネルギーへの転換を強く求めるため、わたしたちは集まりました。太陽の光、土の下の熱や海がつくりだす波、風や水の流れ、さまざまな自然のちからが気候危機解決の大事な鍵をにぎっています。たくさんの二酸化炭素やメタンガスなど温暖化の原因になっている温室効果ガスを出す石炭や石油、天然ガスでつくる電気は、もういりません」

 

荒尾日南子(国際環境NGO 350.org Japanチームリーダー)

「文化の日である11月3日、気候変動の市民ムーブメントは新たな広がりを見せました。気候危機が深刻化していることに世界中の誰もが気づいています。他方、化石燃料や原子力から公正な再生可能エネルギーへのシフトが必要な中、日本の政策は周回遅れであり、見直しが急務です。
日本では、政治的なアクションは身近に感じにくいものです。しかし、今日がきっかけとなり、気候危機の解決に向けて行動することは思ったより簡単で、楽しく、等身大の自分の生活の一部にできるものだと感じた人が多くいました。そこに希望を感じます」

 

黒部睦(Fridays For Future Tokyoオーガナイザー、Climate Clock代表)

「気候危機は、もう時間の猶予のない、人権問題です。しかし、近年激しくなっている猛暑や豪雨も、ただの自然災害でしょうと思っている人は少なくありません。昨年の国連気候会議・COP27に参加して、日本として行動する責任を感じました。加害性をもつ日本にいる私たちだからこそ、世界と連帯し、この危機感を訴えるとともに、『気候危機は解決できる』と声を上げたいと思います」

 

坪井茉衣良(ヘアメイクアップアーティスト、350 Japanボランティア)

「今日、新宿のアクションでも、気候危機の解決のために行動をしている、たくさんの熱い思いを持った、あたたかい仲間に出会うことができました。このことが私の希望になっています。日本には、気候危機は難しい問題で、解決のためのアクションは大変だと思っている人がまだまだ多くいます。しかし、今日のように、こんな楽しいイベントがあるんだということを多くの人に伝えていくことで、未来のためにアクションをする人が増えるといいと思っています」

 

以上

 

 

 

問い合わせ先:

国際環境NGO 350.org ジャパン キャンペーナー

伊与田昌慶(いよだまさよし)

Email: [email protected]