2023年10月24日

【プレスリリース】11月3-4日、世界一斉市民アクション「Power Up:気候危機は解決できる」を実施へ

プレスリリース

2023年10月24日
国際環境NGO 350.org Japan

 

11月3-4日、世界一斉市民アクション
「Power Up:気候危機は解決できる」を実施へ

 

国際環境NGO 350.orgは、2023年11月3〜4日をクライマックスに、全世界一斉気候アクション「Power Up:気候危機は解決できる」を開催し、世界中の市民が化石燃料や原子力から公正な自然エネルギー100%への転換を訴えます。

日本では、11月3日に東京・新宿で、東京大学准教授の斎藤幸平さんや、故・坂本龍一さんに激賞されたシンガーソングライターの青葉市子さん、元・水曜日のカンパネラボーカルのKOM_Iさん、DEPT代表/アクティビストのeriさんらを迎えた路上ライブアクションなどの企画が予定されています。

「Power Up:気候危機は解決できる」とは

今年も日本でも熱中症で中学生が亡くなったり、これまでにない大雨で水害が起きたり、そしてカナダでは未曾有の山火事、リビアで4000人以上が亡くなる洪水が発生しました。気候危機はすでに起きています。

残念ながら、日本のエネルギー政策「エネルギー基本計画」は、気候変動の主な原因である化石燃料や原子力に依存し、省エネルギーや再生可能エネルギーには消極的です。エネルギー政策の審議会にはCO2を大量に排出している製鉄会社の重役など産業界のメンバーが多くいますが、再エネへのシフトを求める市民の代表や気候危機の影響を人生で最も受けることになる若い世代はほとんどいません。

そのような「エネルギー基本計画」のもと、CO2や大気汚染物質の排出が最も多い石炭火力発電所を日本でこれからつくる計画があります。東京に本社のある電源開発が長崎県で予定している石炭火力発電計画「GENESIS松島(ジェネシスまつしま)」がそれです。

G7広島サミットでは、他の国が「2030年までに石炭火力発電ゼロ」を求めたのに対して、日本が反対したせいでこれが見送られたと報じられています。他の先進国は遅くとも2030年までに、英国は2024年までに国内の石炭火力発電をゼロにする方針です。しかし、日本では、2030年時点で日本の電気の約20%を石炭火力発電で賄う政策になっているのです。

日本のエネルギー基本計画は、近い将来に見直しの議論が始まる見込みです。 今年11月3〜4日にかけて開催する日本の「Power Up:気候危機は解決できる」では、日本のエネルギー基本計画の見直しに向けて、ほんとうの解決策である、公正で地域の環境・経済・人々にとって良い形の再生可能エネルギーへの転換を求めて、声をあげます。

 

 

表:「Power Up:気候危機は解決できる」今後のアクション予定(10月24日時点)

日時 場所 内容 主催
10/26 19:00- オンライン 地域の気候対策グループ企画ウェビナー「気候市民会議〜みんなで考える気候危機への新しい手法〜」 クライメート・リアリティ・プロジェクト・ジャパン
10/26 19:30- オンライン 短編フィルム『気候変動と日本』上映会&温暖a化入門セミナー NPO太陽光発電所ネットワーク
10/28 10:00- 岡山 第48回自然エネルギーカフェ・気候アクション「お金の流れをきれいにしよう」 おひさまネットワーク倉敷
10/29 13:30- 神奈川、

オンライン

講演会・パブコメ勉強会「神奈川の脱炭素はこう実現する~地球温暖化対策改定もっと上を目指せる~」 ゼロエミッションを実現する会・横浜
10/30 11:30- 東京都 上映会「Disruption – Screening and Discussion」 350 Japan
10/30 13:30 オンライン 気候セミナー「世界で進むエネルギー転換と日本」 気候危機・自治体議員の会
11/2 20:00- オンライン 350 FILM『PEOPLE POWER』上映会&気候変動ミニ講座 ~Power Up キャンペーン~ 350 Shizuoka
11/3 10:00- 北海道 Power Up:気候危機は解決できる 「いのちを守る POWER SHIFT」 POWER UP札幌チーム
11/3 14:00- 東京都 ゼロエミ小金井アクション企画会 ゼロエミッションを実現する会・小金井
11/3 17:30- 東京都 東京アクション @新宿東南口(タイトル未定)

*出演:斎藤幸平さん(東京大学准教授)、青葉市子さん(シンガーソングライター)、KOM_Iさん(アーティスト)、eriさん(Dept代表/アクティビスト)他

We Want Our Future x 350 Japan
11/4 14:00- オンライン パワーシフト質問会 世界気候アクション広島
11/4 16:00- オンライン 「再エネ100%をめざしてー横須賀火力発電所の現場から」 緑の党グリーンズジャパン
11/4 18:00- 東京都 Climate Activists’ Concert:気候アクティビストによる音楽会 Climate Activists’ Concert運営委員会

※これまでのアクションや今後のアクションの情報は、Power Up特設ウェブサイトでご覧いただけます。

 

 

 

国際環境NGO 350.orgジャパン・リーダーの荒尾日南子は次のようにコメントしています

「西欧や北米に比べて、日本では市民運動が活発でないと言われることがあります。しかし、今回のPower Upを通じて、日本でもたくさんのアクティビストに出会うことができるでしょう。気候の危機に気づき、自分の人生をまもるため、そしてすでに苦しんでいる人やこれから苦しむかもしれない人々への連帯のため、力強く行動している人が日本にもたくさんいることに大きな希望を感じます。私たちの数はどんどん増えていますし、これからも増え続けます。政府が方針を変えるまで私たちのアクションは止まりません」

 

国際環境NGO 350.orgジャパン・キャンペーナーの伊与田昌慶は次のようにコメントしています

「日本の政策の停滞をよそに、G7サミットで化石燃料フェーズアウトが打ち出され、G20サミットで再生可能エネルギー3倍が合意されるなど、世界では化石燃料から再エネへの移行の気運が高まっています。しかし、未だに化石燃料中毒と不公正の状態にあります。それこそが、11月末にアラブ首長国連邦で開催されるCOP28に向けて、世界中の市民がPower Upに参加する理由です。とりわけ日本では、世界が脱石炭を共通理解とする中、新たな石炭火力発電計画『GENESIS松島』が進められており、脱炭素への障壁となることが懸念されています。G7広島サミットで日本がしたように、世界の気候対策の足を引っ張ることは、許されません」

 

以上

 

問い合わせ先:

国際環境NGO 350.org ジャパン キャンペーナー

伊与田昌慶(いよだまさよし)

Email: [email protected]