ビル・マッキベン – 350.org創設者

 

みなさま

 

 アイルランド政府が世界で初めての化石燃料関連会社からの完全なダイベストメントを議会決議し、嬉しさのあまり祝杯のギネスビール片手に書きしたためています。

 アイルランド議会最大の力を持つ下院を通過したため、残るは上院での判を待つのみです。アイルランド有する80億ユーロにも及ぶ政府系ファンドが、石油・石炭・ガスからの全資産放棄を開始します。

 アイルランドの地で活躍する活動家たちは驚くべき成果を成し遂げ、環境団体の活動家、またカトリックの社会的公正運動がこのような素晴らしい国家的決断へ導いた功績に、畏敬の念を抱くばかりです。

 しかし、彼らが特別な存在だったから成し得れたのでは決してありません。ひとりひとりが小さな行動を積み重ね、各国でダイベストメント運動の一員として動くことで、彼らと同じようにこのような結果をもたらすことができます。皆がひとつになって立ち上がることが大切なのです。

 

 アイルランド国会議事堂

 これからも吉報は続きそうです。

 2018年はニューヨーク市に始まって、各地の大学・世界各国の都市がダイベストメントし、大きな成果を収め続けました。ちょうど昨日には、ケンブリッジ大学のクイーンズ・カレッジがダイベストメントを決定。数日前にはイギリス国教会が、「2023年までにパリ協定に即さない場合、化石燃料関連会社から資金をダイベストする」と(実行はされないとは思いますが)揺さぶりをかけました。

 ヨーロッパ最大のエネルギーグループのシェル社は先月の年次報告書で、ダイベストメントの運動が事業に重大なリスクを及ぼすようになったことを公の場で認め、また昨日には、エネルギー経済研究所と財務分析研究所の友人たちが、石油関連会社への投資は将来性がないことを示すレポートを提出。これは大学や教会・市が化石燃料から撤退するために尽力している人々の大きな手助けとなるでしょう。

 今、トランプ大統領はアメリカだけでなく、他国も道連れに時代に逆行しようとしている悲惨な状態です。そんな中だからこそ、勝利を盛大に祝う必要があるのです。私たちは明るい未来・ビジョンのために戦い、そして今、我々は勝利をつかんでいます!

 

いや〜今日はギネスが本当においしいです!

ビル・マッキベン