3/15 (FRI) 。グレタ・トゥーンベリさん(16)が1人で始めた気候変動の危機を訴える活動 #FridaysForFuture が世界中の若い世代に広がり、当日は東京でも多くの若者が集まりました。

日本での活動に参加している、350ボランティアの 酒井功雄 さん(17)。「なぜ若者が声を上げるのか」というThe Guardian の特集記事で彼が取り上げられました。以下、日本語訳です。

 


(一番右:酒井功雄さん)

 

2年前、私は東京に住む平凡な高校生でした。気候変動の問題に関して無知で関心もなく、地球温暖化はよく教科書に出てくる言葉とは知っているものの、それが私自身の生活に影響を持つことすら知る由もありませんでした。

 

しかしアメリカ留学中に環境科学を学んだ私は、気候変動の状況の深刻さに驚きを隠せませんでした。それはまるで今まで閉ざされていた目を開けたように、初めていま世界で何が起きているのかを知ったのです。温室効果ガスの増加はさらなる気温上昇に、さらなる気温上昇はより多くの温室効果ガスの排出につながるという地球温暖化の負のサイクルに直面しました。このとてもシンプルでしかし危険な事実から、地球温暖化は誰かが手を打たないと止めることができなくなってしまうと気づかされました。

 

そして誰かがいずれこの問題と向き合わなければならないのであれば、まず自分が行動を起こせばいいのではないかと私は思ったのです。

 

 

帰国後、東京の人々は気候変動の切迫した状況をまだ理解することができていないのだと気づきました。しかしこれは仕方がないことではないでしょうか。世界でも有数な巨大都市の一つである東京に生まれ育った私はいつしか自然にあまり関心を持たなくなっていました。気候変動が「私たち」が抱える問題だという意識を持つことは、時には難しいようにも感じます。そうは言っても私たちは行動を起こさなければいけません。なぜなら環境問題が本当に都市に住む「私たち」の問題になってしまった時、事態はもう対処するには遅すぎるかもしれないのです。

 

350.orgをはじめとして多くの環境のために声を上げている人々に会い自分の思いを共有する中で、FridaysForFuture Japanの最初のムーブメントに参加するチャンスを得ました。世界中で同じ世代の仲間たちが、自分の未来のために声を上げている。その事実に私はショックを受けました。私は日本の学生に、自分の未来が気候変動によって脅かされているということに気づいて欲しい。そして世界では同世代の学生たちがそのために行動を起こしていることを知って欲しいのです。人々の目を開き、まず深刻な現実への危機感を持ってもらうことが私が取り組まなければならない課題だと考えています。

原文:https://www.theguardian.com/commentisfree/2019/mar/15/young-climate-activists-striking-today-campaigners