6月28・29日大阪で開催されているG20首脳会議(サミット)に向けて、26日〜28日、複数の市民団体・環境NGOや市民が横須賀、神戸、大阪でそれぞれ集まり、日本の脱石炭を求めるアクションを行いました。

また、アジア5カ国(インドネシア、フィリピン [動画]、バングラデシュ、パキスタン、インド)およびオーストラリア、アメリカでも、日本の石炭火力発電への投融資に抗議するアクションが行われました。

これらのアクションは、350.org Japanも参加する国内外50以上のNGOなどの連合体であるNO COAL JAPANキャンペーンの一環として行われました。

国内3カ所でのそれぞれのアクションのレポートをお伝えします。

 

 

 26日、横須賀市に新設が計画されている東電の石炭火力発電所の立地を臨む緑地で、建設計画反対のアクションが行われました。[動画]

 このアクションは建設反対の地元の訴訟団体「横須賀石炭火力建設を考える会」や、千葉県で石炭火力発電所の計画中止を成功させた「石炭火力を考える東京湾の会」の仲間、350.orgをはじめNo Coal Japanに賛同しているNGOのメンバーなど約100名が参加しました。

 地元団体からは、70年代まで石炭火力だった発電所を大気汚染問題から石油火力に転換し、その後長期間にわたり運転停止していた発電所を、国際的に脱炭素が叫ばれている中、パリ協定に整合しない石炭火力で新設しようとする非合理性が強く訴えられました。また、元東電社員の方からは、温暖化対策面だけでなく、過去PM2.5などのばいじんがもたらした疾病の悲惨な実態の体験から、同じことを繰り返すことになることに対する批判が語られました。

 このようなアクションに初めて参加した学生は「実際に現地で見ると石炭火力発電所が身近な問題であることが実感できて、今後の活動に説得力が加わった」とコメント。

最後に地元団体のリーダーの方から、近々開始される裁判において、多くの人が傍聴に参加することが原告が勝訴するための大きな力になると協力要請がありました。

大学生による参加レポートはこちら!

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 27日、350.org Japanとパートナー団体(神戸の石炭火力を考える会、気候ネットワーク、FoE Japan、JACSES)は、神戸製鋼の出身でもある安倍首相が、G20サミットの議長として気候変動対策に意欲を示し、日本の石炭火力推進に歯止めをかけてくれるよう求め、神戸製鋼新石炭火力発電所の前にてアクションを実施しました。[動画]

 神戸の新規石炭火力発電所の建設計画に対し訴訟を起こしている市民団体を応援する形で行われた同アクションには、多くの地域住民が参加し、脱炭素社会への念願を強く表明しました。

 大粒の雨が降る中、集まった参加者約40人は、高さ4mの安倍首相をかたどった巨大バルーンの前で、思い思いのバナーを掲げ、「No coal Japan、No coal, Go green」などとメッセージを訴えました。

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 28日、大阪でG20サミットが開幕しました。国内の複数の環境NGOで、安倍首相に対し、実効性のある気候変動対策とそのための脱石炭政策を求めるフォトアクションを大阪の通天閣前で行いました。[動画]

 G20各国首脳に扮して、石炭がふんだんに入ったバケツを抱えた安倍首相と手を組むトランプ大統領や、その姿を見て、脱石炭を政策決定したフランス、ドイツ、カナダの首脳が驚くシーンなどを撮影し、安倍首相に脱石炭を決めるように求めました。

 当日は多くの海外メディアが集まり、私たちのメッセージが世界に発信されました。

 

また、日本の政府および金融機関に対し、石炭火力発電所への支援停止と、再生可能エネルギー社会への公正な移行を実現するよう求める国際署名を実施。8万人以上の賛同が集まり、皆様の声をサミット直前の27日に官邸に提出いたしました。

署名はOil Change International、SumOfUsと共同で行い、世界中から80,843名が安倍首相と日本のリーダーシップを求める声が集まりました。ご支援・ご協力、ありがとうございました!

さらに、「日本:ストップ石炭投資」のバナーを掲げたポートレートを投稿するフォトアクションも同時に行われ、大阪城前で200人以上の参加者の写真がデジタルバナーとして投影されました。

 

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