2021年9月から2022年10月の1年間を対象とした、350.orgの活動レポートのページをご訪問いただき、ありがとうございます。まずこの1年は 物価の高騰や甚だしい人権侵害、毎年のごとく目の当たりにしている気候変動の壊滅的影響に至るまで、世界中の何百万もの人々が複合的危機に翻弄された困難な1年であったことを忘れてはいけません。
目の前に立ちはだかる危機の複雑さと規模に、いともたやすく圧倒されてしまいそうです。けれど、思いやりと地域社会に根ざし共に行動を起こす人々の力、350.orgを思うたびに湧き上がるパワーに、私は希望を描きます。人々が集まり、力を合わせ立ち上がり、異なる未来を描く姿を、目の当たりにしました。集まった皆が次々とリーダーシップを発揮する姿、そして私たちにふさわしい世界を築こうと真の変化をもたらす姿を。
2022年2月から3月にかけ、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、気候変動の影響、それへの適応と緩和について報告書を公表、その中で「人類は岐路に立っており、今このタイミングで下す決断次第で、暮らしやすい未来を手にすることができる」と明確に述べています。科学者たちが警鐘を鳴らす一方、350.orgでは化石燃料産業の迅速な解体に向け全体像を描き、「次なるステップ」を模索していました。気候危機に歯止めをかけるノウハウはすでに存在する、と科学者たちは声を大にして訴え、その間、350.orgは異なる世界の構築に向けた戦略計画を練ったのです。異なる世界とは、環境にやさしくかつ正義の理念に則った地域主導の自然エネルギーが支える世界です。
米国において低所得層や移民の人々など、社会から疎外されてきた人々と共に働くうちに、私はグローバルヒーティング(地球灼熱化)がいかに不平等な結果をもたらすのか目の当たりにしました。また同時に、機敏性や柔軟性や厳格な戦略は、義憤や対立や抵抗と同様に重要であることを学びました。これら要素が交差することで、既存システムを根本から覆すほど最強のエネルギーが生まれるのです。350.orgチームや、その仲間の地域の人々と活動していると、生き生きとみなぎるパワーを力強く感じます。
この重要な時期、皆の力で動かす気候ムーブメントにいかに貢献し、戦略的方向性を見直すべきか、世界中の350.orgチームが見極めてきました。そんな彼らの姿は、私の誇りです。一方、草の根運動を率いるリーダーシップの育成、企業権力への抵抗、また気候変動の影響がもっとも深刻な最前線コミュニティを中心に据えた活動といった、活動開始以来の指針もしっかりと守られてきました。
世界中で変化を促すその活動に感銘を受けると同時に、350.orgの一員であることを誇りに思います。350.orgのおかげで、私は未来に希望を抱くことができます。あなたにとってもそうであることを切に願って。
350.orgの年次活動レポートに関心を寄せていただき、ありがとうございます。当レポートには、気候危機との闘いを続ける中で得られた成果や学びが数十ページにまとめられています。
今年のレポートは、特に読み応えがあります。これまでに得られた数多くの学びを全てを踏まえ、気候の解決策を求め闘う方針にシフトすることを決めたからです。時間の猶予はありません。人類にとって必要な世界を築くことが切実に求められているのです。各国政府の歩みは遅く、気候ムーブメントによる働きかけがなければ、気温上昇を1.5°C以下に抑える可能性は失われてしまいます。気候変動がますます深刻化の一途をたどり、取り返しのつかない地点にまで到達するのを防ぐには 、1.5度目標を死守しなくてはいけないのです。
ただし、レポートはかなりの量です!長すぎて読むのが大変、という方のために短いバージョンをご用意しました。
この時代、このレポートをご覧になっている今まさにこの時代、多くの人々が仕事のあり方について実質的な問いに直面、試行錯誤しているところです。私たちの暮らし方や働き方に変化をもたらす長年の歴史の最先端に、人工知能(AI)が登場したからです。
仲間と共に、私たちもこれらの動向を注視し学んでいるところです。けれど遊び半分で、350.orgのインパクトについてまとめるよう、AIに頼んでみました。すると、団体設立当初からこれまでの気候啓蒙活動を取り上げた、素敵な6枚のスライド一式にまとめてくれたのです。そこで、さらに短くまとめるよう頼みました。
依頼に対し、AIにこんなセリフで説教されました。
「気候変動活動についてのプレゼンテーションを短くまとめたいようですが、目の前にある問題の重大さを忘れてはいけません。350.orgとそのサポーターの活動は、数行の文章にまとめられるものではありません。私たちの暮らしのあらゆる側面に影響をもたらす気候変動には、個人や政府や企業を問わず、皆が意義ある行動を起こすことが求められているのです。
AIの説教に賛同せずにはいられません。ぜひ、皆様にもご覧いただきたいのです。レポートにまとめられたストーリーに紹介されている、皆様の貢献のおかげで達成できた成果を。そしてこれらストーリーが、引き続き気候正義を求め続ける決意を新たにする励みとなることを願っています。
キャンペーン
を支援
気候アクション&イベント
を企画
活動家
にトレーニング提供
およそ
の人々を動員
350.orgは、世界各地のパートナー団体多数と共に活動しています。
詳細は、 各パートナー団体のページからご覧いただけます.
市民の力で動かすこのムーブメントにご寄付いただいた大勢の皆様に感謝申し上げます。ご寄額の大小にかかわらず、人類と地球を守る闘いへの全てのご支援に感謝の気持ちでいっぱいです。
また寛大なご支援をいただいた財団や団体(匿名希望の団体を含む)の皆様にも御礼申し上げます。
2022年度 | 2021年度 | ||
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51% | 個人寄付 | $11,082,000 | $11,409,000 |
40% | 助成金&団体寄付 | $8,564,000 | $10,228,000 |
9% | そのほかの収入 | $1,966,000 | $1,518,000 |
合計 | $21,612,000 | $23,155,000 |
2022 | 2021年度 | ||
---|---|---|---|
77% | プログラム | $14,673,000 | $15,886,000 |
19% | 運営および活動全般 | $3,706,000 | $2,943,000 |
4% | ファンドレイジング | $820,000 | $481,000 |
合計 | $19,199,000 | $19,310,000 |
2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|
負債 | $1,268,000 | $3,419,000 |
純資産 | $15,152,000 | $12,741,000 |
合計 | $16,420,000 | $16,160,000 |
2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|
非拘束 | $11,627,000 | $8,326,000 |
一時拘束 | $3,525,000 | $4,415,000 |
純資産 | $15,152,000 | $12,741,000 |