皆さま
2021年は、気候ムーブメントにとって転換点となる年でした。
気候変動の被害を受ける可能性のある人々を中心に、地域コミュニティの人々が立ち上がり、化石燃料事業への金融支援が打ち切られるなど、複数の大きな勝利を目の当たりにした1年だったのです。
2021年4月、国際エネルギー機関(IEA)は、「2050年までのネット・ゼロ(Net Zero by 2050)」と題した年次レポート「グローバル・エナジー・レビュー(Global Energy Review)」を公表しました。その中で、1.5℃目標を達成するためには、新規の化石燃料事業をすべて中止したうえ、石油・ガス生産を縮小しなければならないと明記されました。
さらに2021年8月、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、第6次評価報告書の第一回作業部会報告書を公表し、地球と気候の現状に大きく警鐘を鳴らしました。
報告書には、「温室効果ガス排出量を一刻も早く大幅削減しなければ、温暖化を1.5℃未満に抑えることは不可能」と明記されています。
科学が突きつける事実は明確です。もう何十年も前からそうでした。
そしてついに各国首脳や政府、金融機関が耳を傾け、対策を講じ始めたのです。キーストーンXLパイプライン事業の打ち切りなど、年間を通じ大々的な勝利を手にした2021年度には、グローバルイベント「ジャスト・リカバリー(公正な再建)」が開催され、活動家や思想家、アーティストによるリードによって多くの人々が団結しました。
これらの素晴らしい成果を支えてきた存在とは何でしょうか?それはピープルパワー。つまり市民の力です。
13年間にわたり350は、パワフルで効果的、かつ多様性に富んだ気候ムーブメントを築き上げ、身近な地域から国内、そしてグローバルな変化に至るまで、日々さまざまな変化をもたらしてきました。世界各地の多数の組織やグループ、さらに気候運動を率いる大勢のリーダーたちと連携し、私たちは成果を上げているのです。
2021年度活動レポートにご紹介する、数々のインパクトをもたらすことができたのは、ひとえにご寄付いただいた個人の方やサポーター、そしてパートナーの皆さまのおかげです。
皆さまからいただいた信頼、熱意、寛大なご支援に、心から感謝申し上げます。気候アクションとグローバルな正義を追求するうえで、引き続き一緒に歩んでいけることを願っています。
改めまして、お礼申し上げます。
350.orgメイ・ブーヴィ 事務局長
2021年度 | 2020年度 | ||
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49% | 個人寄付 | $11,409,000 | $11,673,000 |
44% | 助成金&団体寄付 | $10,228,000 | $13,250,000 |
7% | その他 | $1,518,000 | $137,000 |
合計 | $23,155,000 | $25,059,000 |
2021年度 | 2020年度 | ||
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82% | プログラム | $15,886,000 | $15,626,000 |
15% | 運営および活動全般 | $2,943,000 | $3,009,000 |
3% | ファンドレイジング | $481,000 | $720,000 |
合計 | $19,310,000 | $19,355,000 |
2021年度 | 2020年度 | |
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負債 | $3,419,000 | $2,940,000 |
純資産 | $12,741,000 | $8,897,000 |
合計 | $16,160,000 | $11,837,000 |
2021年度 | 2020年度 | |
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非拘束 | $8,326,000 | $4,582,000 |
一時拘束 | $4,415,000 | $4,314,000 |
純資産 | $12,741,000 |