2015年7月8日、ゼフ・レポロ

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パラワン島のプエルト・プリンセサ市議会は、クリーンエネルギーを求めるパラワン島連盟(Palawan Alliance for Clean Energy)の主張を認め、建設事業社が「法律で義務づけられた協議および市民参加のプロセスを経なかった」と、厳しく非難しました。

フィリピン南西部のパラワン島では、建設予定の石炭火力発電所に対する反対運動が起こっており、先週極めて重要な局面を迎えました。 616日に、パラワン島のプエルト・プリンセサ市議会は、「パラワン島における石炭火力発電所の建設に猛反対する決議」を採択しました。

市議会がこれ以上ないほど強力な反対の言葉を表明したことで、破壊的で不要な石炭火力発電所の建設阻止を求めた闘いは、大きな転換点を迎えました。 当初はごく一部の市民が始めたキャンペーンでしたが、今や教会、大学、農家、地域、市民団体を通じ、国会だけでなくフィリピン中に広がっています。

パラワン島には、人間活動の影響を受けやすい繊細な生態系が広がっています。この地で、フィリピンの建設会社DM Consunji Incorporated(DMCI)は、過去にも何度か発電容量15MWの石炭火力発電所建設を強行的に行おうとしてきましたが、いずれも失敗に終わっています。 パラワン島の人々は、環境破壊や人権侵害に関与してきた ことで知られる企業が、私たちに残された「生態系の最後の砦」を破壊するのを、見過ごすわけにはいかなかったのです。

 「闘いはまだ終わっていません。 ですが、このような瞬間、私たちの恐れは希望に変わります。 私たちの活動の意義が認められたのです! 想像した以上に、私たちの心の中に大きな勇気があることに気がつきました。」

~ クリーンエンルギーを求めるパラワン連盟代表Cynthia Sumagaysay- Del Rosario

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これまで、2度にわたり候補地を却下されたこの建設プロジェクトの命運は、フィリピンの環境天然資源省(DENR)に委ねられることになりました。

私たちは、同省のRamon Jesus P. Paje長官宛に、フィリピン各地からDMCI社による建設計画の撤回を呼びかける署名を、およそ6,000人分集めました。 プエルト・プリンセサ市議会が採択した決議は、以下の4点を明確に指摘してます。
1.建設候補地に暮らす住民との間で適切な協議が行われなかった
2.十分な情報提供のもとでの市民参加がなかった
3.極めて希少な海洋および陸上生物の生存に直接的な脅威となる
4.パラワン島に暮らす数部族の先住民たちの生命や暮らしに影響を与える ぜひ、私たちと一緒に声を上げてください — ご署名の上、請願書をシェアしてください!

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パラワン島で新結成された350.orgのメンバー。最近行われたキャンペーン・トレーニングにて撮影。

脱石炭を掲げるパラワン島の動きは、 島の人々だけでなく、フィリピン全体にとって非常に重要な運動です。 再生可能エネルギーに関して、費用面でも現実的な政策提言が可能で、 実際、パラワン島のエネルギー基本計画は、再生可能エネルギーが最も安価で入手しやすく、賢明なエネルギー解決策であることを明らかにするでしょう。 今私たちがすべきは、市民生活の中でこれらの政策を実現するため、脱石炭ムーブメントの力を発揮することです。 私たちの闘いは、環境を汚染する有害なエネルギーに反対し、企業ではなく地域社会や環境に利益をもたらすエネルギー利用を求め、エネルギーシステムを移行させていくものです。

フィリピンの石炭プロジェクトに「NO」を突きつける!それは、人々と気候のための公平で持続可能な未来に「YES」を表明することであり、多くの人々が力強く立ち上がっています。 さらに多数の署名を集めるため、力をお貸しください — ご署名の上、請願書のシェアをお願いします。