2022年11月9日

【プレスリリース】エジプトCOP27でアフリカのアクティビストが三菱UFJ銀行に抗議:「東アフリカ原油パイプライン(EACOP)を支援しない」との言明を求めるも回答なし

プレスリリース

2022年11月9日

国際環境NGO 350.org Japan

 

エジプトCOP27でアフリカのアクティビストが
三菱UFJ銀行に抗議

「東アフリカ原油パイプライン(EACOP)を支援しない」との言明を求めるも回答なし

 

 

【11月9日シャルム・エル・シェイク】本日、エジプトのCOP27の会議場で、開催地アフリカのアクティビストが、三菱UFJ銀行に対して、アフリカにおける化石燃料事業を支援しないよう求めました。

「東アフリカ原油パイプライン(EACOP)」は、完成すれば年間3,400万トン以上のCO2排出につながる、世界最長1,443kmの加熱式原油パイプライン事業です。気候危機や人権侵害の懸念が大きく、市民の抗議活動が続いています。三菱UFJ銀行は、「EACOPを支援するか否か」という市民団体からの質問に対し、これまで回答を行っていません。

COP27会議場内で三菱UFJ銀行が開催したサイドイベントに参加したアフリカのアクティビストたちは、「EACOPを支援しないと表明してほしい」、「EACOPを進めるトタルへの支援を続けることはアフリカでの気候危機を後押しすることになる。それは三菱UFJ銀行の方針とも矛盾するのではないか」と発言しました。これに対して三菱UFJフィナンシャルグループの河野正道グローバル・アドバイザリーボード シニアアドバイザーからは個別の案件についてはコメントできない旨の回答がありました。

3メガバンクのうち、三井住友銀行は、EACOPを進めるトタル社の財務アドバイザーであり、EACOPへの関与が懸念されています。みずほ銀行は、「環境・社会課題が円満に解決しない限り、EACOPへの支援はしない」と表明しており、同事業から距離を置いています。三菱UFJ銀行及び三井住友銀行は、みずほ銀行を含む世界中の40以上の金融機関に倣い、「EACOPを支援しない」と決定し、これを速やかに表明すべきです。

 

StopEACOPコアリションのオマール・エルマウィは、次のコメントを寄せています。

「EACOPが地域コミュニティや人々の生活、環境や気候に与える負の影響は否定できないものになっています。気候危機の影響が深刻化する中、本来であればもっと早くにEACOPのような化石燃料事業への資金支援を取りやめる必要がありました。私たちはEACOPに関与するか否かをまだ表明していない金融機関に対して、この事業への関与をやめることを強く求めます。EACOPに関与すれば、気候危機とその破滅的な影響を引き起こした共犯者として非難されることになるでしょう。」

 

 


国際環境NGO 350.org Japan https://world.350.org/ja/

担当者:伊与田昌慶 E-mail: japan[@]350.org