私たちは、市民の力で
地球温暖化の解決を目指す国際環境NGOです。
350のネットワークは188カ国に及び、グローバルな活動が行われています。一般市民が中心となり積極的な地球温暖化対策を求める国際的ムーブメント の構築を目指しています。私たちは3つの活動を主にしています:
地球温暖化・気候変動に関する最新調査・記事・ニュースや話題をグローバルなネットワークからピックアップし、SNSやブログなどのあらゆる手法を通じて情報発信を行っています。また、次世代の気候変動リーダーを育てるための養成コースや勉強会・セミナーを定期的に行っています。
問題解決のためには、政府や企業に頼らず、一般市民の参加が必要不可欠です。学生・公務員・シングルマザー・LGBT・会社員・教員・アーティスト・起業家またシニア世代のみなさまをつなぐネットワークと交流会を日々開くことで、多様な角度から気候変動対策を促すムーブメントを構築しています。
個人の預金先銀行や投資先企業に化石燃料や原発に投融資していない機関を選んだり、所属先の組織に対してダイベストメントを訴えたりすることで、私たちの手で環境と社会に配慮した金融制度を築くすることが可能です。また、金融機関・投資家との意見交換・エンゲージメント活動を通して、責任あるお金の流れの構築に貢献しています。
世界的に広がる市民ムーブメントとなっているダイベストメント運動。始まりは、アメリカに住む数人の学生の小さな活動でした。2011年にアメリカのペンシルベニア州にあるスオスモア大学(Swathmore College)の環境サークルに所属していたメンバーは、地元に広がる自然や山を破壊する炭鉱開発から守ろうとして活動をしていました。
活動の中で、ある事実を知ることとなり、学生たちは衝撃を受けました。石炭の採掘のために地域の環境破壊を引き起こしていた鉱業会社に彼らの大学が関与していたのです。大学の未来のためにOBOGが大学に寄付していた寄付基金が鉱業会社に投資され、未来の生徒を育むために集められたお金が、地域の環境破壊と気候変動を促進する事業を支援していたことは彼らにとって許すことのできない事実でした。学生たちは学長に「私たちのお金を未来を破壊する行為に使わないでください」と訴えたのが、運動の発端です。
この活動の中心となり、積極的にダイベストメントを全米、続いてヨーロッパ、オーストラリアそして世界に広めた団体は350.orgという環境NGOでした。世界的環境ジャーナリストとしても活躍し、またバーモント州のミドルベリー大学で教壇に立つビル・マッキベン氏と7人の生徒が2008年に設立。気候変動の問題解決に向け、世界規模のムーブメントの構築を目的として設立されました。アメリカの大学で始まった運動をさらに拡大させるため350.org はまずヨーロッパ、続いてオーストラリアに渡るダイベストメント・ツアーを2013年-2014年の間に企画し、グローバルなムーブメントとして成長を見せました。アメリカの活発な活動から学び、欧州もオーストラリアでも、大学生がムーブメントの先頭に立ち、短い間に多くのダイベストメント・キャンペーンが成果を出し続けたのです。
パリ協定が合意された2015年、ついに日本を初め東アジアにもダイベストメントの波が到達しました。預金大国である日本では、350.orgの日本支部350.org Japanが気候変動を促進する企業を支援する銀行の取引実績の調査を行い、石炭・石油・天然ガスや原発関連企業にお金を流す「地球にやさしくない銀行」ランキングを公表しました。一方で、それらの事業に関与しない「地球にやさしい銀行」も明らかにし、地球にやさしい銀行選びを促すキャンペーンを実施。350.org Japanが展開する「レッツ、ダイベスト!」キャンペーンでは、気候変動を促進する銀行に環境に配慮した行動を求めるために多くの個人や団体が預金引き揚げに参加しています。