<<記者声明>>

2017年1月20日

ドナルド・トランプ氏の大統領就任式について、本日国際環境NGO350.org事務局長メイ・ブーヴィが以下の声明を発表しました。

ドナルド・トランプ氏の大統領就任式前後に全米各地から数千万人以上の人々が集結して、大規模な行進が実施される予定です。私たちも参加するこの行進は、トランプ氏の権威に抗議するだけのものではありません。これはこれからどんどん増すであろうトランプ氏への抵抗を暗示しています。温暖化対策を含む様々な分野において得られてきた数々の進展を押し返すと、トランプ氏はこれまで何度も脅すような口調で発言をしてきました。しかし、私たちの抵抗を彼が押し返すことはできません。

なぜなら、現在、保健医療を利用する権利や女性の権利など多岐にわたる権利を守るために動いている人々が、お互いを見つけ合い、繋がり始めています。そして、私たちは今こそ、地球環境、そして持続可能な未来のために、トランプ氏の圧政に負けない勢いで力を合わせて協力することが必要です。

米国では温暖化の進行を悪化させる政策を打ち出すような政権が台頭してしまったかもしれませんが、世界の自然エネルギー社会への転換は止まりません。だからこそ、私たちは、自分たちの国の政治家に、温暖化に関する科学に耳を傾け、化石燃料への依存から国内経済を引き離し、100パーセント自然エネルギー社会への移行を呼び掛ける必要があります。

先日、米国立海洋大気庁（ＮＯＡＡ）と航空宇宙局（ＮＡＳＡ）は２０１６年は、観測史上最も暑かった年であったという調査を発表しました。調査の中では、昨年だけでも、異常気象によって米国内では何百人が死に至り、被害の総額は460億米ドルまでにのぼったことが明らかになりました。

各国の政治家は地球温暖化問題の緊急性を意識し、持続可能で住みよい地球を守るために、こうした新政権の圧力負けず、ただちに動き始める必要があります。

以上

こちらの声明の英文は次のリンクよりご覧になれます：https://350.org/press-release/350-org-on-the-presidential-inauguration-of-donald-trump/

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